公庫の新事業・スタートアップ支援事例

新事業育成資金(新事業型資本性ローン、新株予約権付融資)を活用した無担保融資で、新たな事業に取り組むスタートアップを支援

新たな事業に取り組むスタートアップの支援イメージ

大阪支店中小企業営一事業は、人工ダイヤモンド単結晶及びその応用製品の開発・製造・販売を行っている(株)イーディーピーに対して、「新事業育成資金」を活用した融資を実施しました。

本件は、資金繰り安定化と資本増強効果のある「資本性ローン」と、スタートアップが新たに発行する新株予約権を当公庫が取得し、無担保資金を供給する「新株予約権付融資制度」を同時に活用しております。

同社は、長年ダイヤモンドの研究に携わり、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」という。)のダイヤモンド研究センター長を務めた同社社長が、産総研の持つ国内外の特許を活用したスタートアップです。

同社では、気相成長技術を使ってダイヤモンド基板(種結晶)から成長させたダイヤモンド結晶を分離する手法により、安価かつ大量の生産を可能とし、複数の単結晶を接合したモザイク結晶では25×25mmという大面積を実現しました。

ダイヤモンドは、他の物質と比べて、硬さ、熱伝導、光学的特性など複数の優れた物性を持つ素材であり、既に実用化されている精密加工用切削工具や耐摩耗工具、ヒートシンク等の他、将来は半導体としての利用も期待されています。

同社では、製造能力の増強を図り、世界中からの要求に応えるとともに、半導体応用を可能とする大型ウエハーの開発を進め、その市場を創生することを目指しています。

新事業育成資金(新事業型資本性ローン、新株予約権付融資)を活用した無担保融資で、新たな事業に取り組む大学発スタートアップを支援

新たな事業に取り組む大学発スタートアップの支援イメージ

大阪支店中小企業事業は、マイクロ波を活用した化学品製造に取り組むスタートアップのマイクロ波化学株式会社に対して、「新事業育成資金」を活用した融資を実施しました。

本件は、資金繰り安定化と資本増強効果のある資本性ローンと、スタートアップが新たに発行する新株予約権を当公庫が取得し、無担保資金を供給する新株予約権付融資制度を同時に活用しております。

同社は、大手商社で化学品ビジネスに携わった同社社長と、大阪大学でマイクロ波化学を研究していた同社役員により、2007年に設立された大阪大学発スタートアップです。

設立後は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の新エネルギーベンチャー技術革新事業の活用や、ベンチャーキャピタルからの出資を受けながら研究・開発を進め、2014年には、マイクロ波を活用した世界初の商業プラントを大阪市で稼働。工業廃油などを原料にインクや化粧品原料として使用される脂肪酸エステルの量産に成功し、大手インクメーカーなどに供給しています。

マイクロ波を活用した製造プロセスは、環境負荷やエネルギー消費が少なく、従来製法よりも低コストで製造できることから、プロセスイノベーションの可能性を持った新たな製造技術として、国内外の化学メーカーなどからの注目を集めています。

相談窓口

新事業・スタートアップ向けの融資制度を利用したいが、どこに問い合わせればいいのかわからないという方は、下記の「事業資金相談ダイヤル0120-154-505(行こうよ!公庫)」までお電話ください。音声ガイダンスが流れた後に、選択番号「2 中小企業の方」を押してください。

また、最寄りの日本公庫支店をお探しの場合は、「日本公庫「店舗案内」」をご覧ください。

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