融資事例
資本性ローン、新株予約権付融資を活用して、新たな事業に取り組む産総研発ベンチャー企業を支援
大阪支店中小企業営一事業は、人工ダイヤモンド単結晶及びその応用製品の開発・製造・販売を行っている(株)イーディーピーに対して、「新事業育成資金」を活用した融資を実施しました。
本件は、資金繰り安定化と資本増強効果のある「資本性ローン」と、ベンチャー企業が新たに発行する新株予約権を当公庫が取得し、無担保資金を供給する「新株予約権付融資制度」を同時に活用しています。
同社は、長年ダイヤモンドの研究に携わり、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という。)のダイヤモンド研究センター長を務めた同社社長が、産総研の持つ国内外の特許を活用し、独立した産総研発ベンチャー(第100号)です。
同社では、気相成長技術を使ってダイヤモンド基板(種結晶)から成長させたダイヤモンド結晶を分離する手法により、安価かつ大量の生産を可能とし、複数の単結晶を接合したモザイク結晶では25×25mmという大面積を実現しました。
ダイヤモンドは、他の物質と比べて、硬さ、熱伝導、光学的特性など複数の優れた物性を持つ素材であり、既に実用化されている精密加工用切削工具や耐摩耗工具、ヒートシンク等の他、将来は半導体としての利用も期待されています。
同社では、製造能力の増強を図り、世界中からの要求に応えるとともに、半導体応用を可能とする大型ウエハーの開発を進め、その市場を創生することを目指しています。
経営課題解決に向けた支援事例(上海駐在員事務所)
経営課題
A社は、同社の中国現地法人が中国での国内販売を行うために必要な営業許可の変更を検討していましたが、手続きの方法や許可の種類が分からず困っていました。そこで、 A社から中小企業事業に対し、情報提供の依頼がありました。
支援内容
上海駐在員事務所では、A社の中国現地法人を訪問、現状及び同社の具体的な中国国内での販売戦略を確認したうえで、顧問弁護士に照会を行い、具体的な手続きの方法及び同社の計画に必要な許可について情報提供を行いました。A社ではそれらの情報に基づき必要な手続きを行い、中国国内での販売が可能となったことから、増産のための設備投資に踏み切ることにしました。中小企業事業では金融面においても、A社に対して当該設備投資のための融資(「海外展開資金」)を実施しました。
公的再生支援機関・民間金融機関・官民ファンドと連携して企業再生融資(資本性ローン(再生型))を実施
西日本企業支援室岡山支援課は、岡山県中小企業再生支援協議会が再生計画の策定支援を行っていた中小企業者に対して、資本性ローン(再生型)を適用し、融資を実施しました。
なお、本件では、官民ファンドによる出資、メイン行を中心に複数の金融機関と協調した新規融資(資本性ローン(再生型))により、同社の財務体質の強化、資金繰りの改善が図られ、民間金融機関、官民ファンド及び協議会と連携した支援を実施することで同社の再生を加速させていきます。
中小企業事業は、今後とも中小企業の皆さまの事業再生を積極的に支援していきます。
(以上、2015年中小企業事業のご案内より抜粋)
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