お客さまインタビュー融資の活用は想いを実現させる1つのステップ

2018年10月30日掲載

つなぐば家守舎株式会社
代表取締役 小嶋 直 様

所在地:埼玉県草加市
分野:女性活躍推進、まちづくり
URL:http://www.tsunaguba-yamorisya.com/

●Mission
「女性が笑顔で輝いて生活できるまち」をつくること。
代表取締役 小嶋 直 様
Q. どのような事業をされているのですか。

「仕事につながる・母親とつながる・地域とつながる」をコンセプトとしたシェアアトリエ(注)「つなぐば」を運営しています。子育て中の女性に、子どもを預けて働くか専業主婦かの2つの選択肢ではなく、子どもを見守りながら働く選択肢も提供したい、との想いから事業を開始しました。

「つなぐば」にはキッチン、カフェ、店舗、ワークの各スペースがあり、キッチンで調理したランチやお菓子をカフェで販売したり、手作りのアクセサリーや洋服を店舗で販売したり、ワークスペースで原稿を書いたりと、利用方法は様々です。1階中央にはキッズスペースを設けており、入居者が共に仕事をしながら子どもを見守る環境をつくっています。

生活している地域に普段一番長くいるのは女性であって、その女性が活き活きと働き、笑顔で過ごせることで、周りの家族も楽しく生活でき、それが地域の賑わいにもつながります。この「つなぐば」から、特技や趣味を活かしたナリワイ(生業)が多く生まれ、女性が輝いて暮らせる、そんなまちづくりを目指しています。

(注)デザイナー、アーティスト、作家など様々なクリエイターが入居し作業する場(レンタル工房)をいう。

Q. 創業までの取組みや今後のビジョンについて教えてください。

「つなぐば」は、草加市主催のリノベーションスクールでメンバーと練り上げたプランをもとに事業化しています。開設にあたっては、メンバーだけではなく地域の方々と一緒に作り上げたいと考え、工事の段階からアトリエ入居予定者や近隣住民の方の意見を取り入れたほか、床の張替や壁塗りなどにも参加してもらいました。オープンしてまだ3カ月ですが、地域を巻き込みながら作り上げたことで、子どもからお年寄りまで多くの方にご利用いただき、地域に受け入れてもらっている実感が湧きつつあります。

今後は、より多くの方にご利用いただき、「つなぐば」から地域の賑わいが生まれ、広がっていくように運営していくとともに、将来的には「つなぐば」の入居者が自分のお店を出せるようにサポートしていきたいと考えています。

Q. 日本公庫に相談された経緯や資金のお使いみち、今後の課題等を教えてください。

草加市主催の創業塾に参加し、公庫の融資制度について聞いたことがきっかけです。また、私自身がこの事業とは別に個人で建築事務所を経営しており、公庫を利用して開業したお客様が何人かいらっしゃいましたので、その方々からも話を聞きました。資金は建物の改修や調理器具等の購入に充てました。まとまった金額の借入でしたので不安もありましたが、遅れなく返済できるように返済計画を含めた事業計画を念入りに作成しました。

入居者の負担をできるだけ抑えるために利用料金を低めに設定しており、単に運営するだけでは収益の確保が厳しいため、イベントの開催など2つ3つと事業を膨らませ、収入源を拡げていくことが課題です。

Q. ソーシャルビジネスを始める方へ、メッセージをお願いします。

事業を始める際には様々な不安もあり、なかなか踏み出せない方もいるかと思います。私自身も考えすぎて動き出すまでに時間がかかることが多いのですが、考えているだけでは何も始まりません。仮につまずいたとしても、支えてくれる人は必ずいますので、想いを実現させるための第一歩を思い切って踏み出してみてください。

ページの先頭へ