お客さまインタビュー現場を知ることが、社会問題解決の第一歩

2017年12月1日掲載

株式会社Ridilover(リディラバ)(東京都文京区)
代表取締役 安部 敏樹 様

●Mission
社会への無関心の構造を打破する。
代表取締役 安部 敏樹 様
Q. どのような事業をされているのですか。

社会問題はなぜ解決しないのでしょうか。

その原因は、多くの人が社会問題の現場を知らず、また、関心が無いからであると考えられます。この無関心の構造を打破しない限り、社会問題を根本から解決することはできません。"社会問題を解決するためには、解決に向けた「ドミノの一枚目」である問題発見=問題の可視化に取り組まねばならない"こうした想いから、当社では、社会問題の現場に実際に足を運ぶ機会を、「スタディツアー」として提供しています。ツアーでテーマとする社会問題の分野は、介護、貧困、地方の過疎化、フードロスなど様々です。社会問題を、よりよい社会になるためのポジティブな機会と捉え、多くの人が課題解決に関わっていく仕組みを作りたいと考えています。

Q. ソーシャルビジネスにおける資金調達の課題は何ですか。

金融機関から融資を受ける場合、ビジネスとして取り組む社会問題についての目線合わせが必要となります。しかしながら、地域の社会問題をしっかりと調査した上で構造的に理解し、自らが取り組むレベルにまで分解して説明できる事業者は必ずしも多くはありません。金融機関との共通言語として、問題を分かり易く示し、課題解決までのビジョンを理解してもらうことが必要です。また、金融機関側にも、課題設定の精緻さや事業モデルのポテンシャルを的確に理解する目利き力が求められると思います。

さらに、特定の地域で確立した事業モデルをスケールアウト(注)する際は、優秀な人材を雇用するための人件費の調達も課題となります。道路等のインフラと同じく、ソーシャルインフラも構築するまでに多大な時間とお金を投入しなければなりません。ただ、一旦インフラが構築されれば、問題解決のスピードは圧倒的に加速すると考えています。

(注)サーバやコンピュータ機器の台数を増やすことによる処理能力向上のこと。転じて、事業モデルを他地域に移植することによる事業拡大を意味する。

Q. 日本公庫をご利用いただいた感想を教えてください。

日本公庫からは、事業の拡大に必要となる人件費等の運転資金を調達しました。申込から融資実行まで、とてもスムーズに対応してくださり、助かりました。日本公庫には政策金融機関として、ぜひとも社会課題の現場への理解をさらに深めていただき、ソーシャルビジネス分野への支援の充実に取り組まれることを期待しています。

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