ご家庭別教育ローンご利用イメージ

ケース3

ケース3 母・長女・長男
3人家族
  • 母(45歳)
    年収450万円/派遣社員
  • 長女(18歳/高校3年生)
    自宅から通学可能な専門学校(看護系)に進学希望
  • 長男(16歳/高校1年生)
    自宅から通学可能な国立大学に進学希望
神奈川在住
公営住宅入居中
預金等の状況
90万円
借入状況
  • 長女の奨学金貸与
    ・・・・・月額4万円(保証料月額1,536円)

    ※貸与期間:3年間/在学中は返済猶予

  • 長男奨学金貸与
    ・・・・・月額3万円(保証料月額843円)

    ※貸与期間:4年間/在学中は返済猶予

C家は、母Cさんと長女(高3)・長男(高1)の3人家族。
派遣社員として勤めるCさんの年収は450万円。生活費はまかなえていますが、子ども2人が高校生になると、預金等を取り崩す生活になり、現在の預金等の残高は90万円。長女は専門学校(看護系)への進学を希望し、長男も国立大学進学を目指しており、長女、長男共に奨学金を利用する予定ですが、学費の捻出に頭を痛めています。

  • ※本コンテンツはモデルケースをもとに作成しています。
    掲載されている教育費、借入可能額、返済シミュレーション等はあくまでも一例で、実際の金額とは異なる場合がございます。
  • ※出典:日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」
  • ※総務省統計局「2019年全国家計構造調査結果」を踏まえ作成

1C家の家計と必要な教育費

C家の家計/年

収入
年収450万円
預金等
90万円
支出
  • 生活費等(教育費を除く)・・・・・315.4万円(家賃を含む)
    (長女の専門学校卒業後は174.3万円)

必要な教育費

長女の進学
  • 専門学校の学費
    ・・・・・167.1万円

入学費用

項目 内訳 金額
受験費用 受験した
すべての学校
約17.8万円
学校納付金 入学金、
寄付金等
約27.9万円
入学しなかった
学校への納付金
- 約4.5万円
小計 50.2万円

在学費用 (年間)

項目 内訳 金額
学校教育費 授業料
通学費
(定期等)
その他
(教科書等)
約110.4万円
家庭教育費 補習教育費
(学習塾等)
約6.4万円
小計 116.9万円
長男の大学進学
  • 国立大学昼間部の学費
    ・・・・・170.7万円

入学費用

項目 内訳 金額
受験費用 受験した
すべての学校
約27.7万円
学校納付金 入学金、
寄付金等
約28.6万円
入学しなかった
学校への納付金
- 約10.8万円
小計 67.2万円

在学費用 (年間)

項目 内訳 金額
学校教育費 授業料
通学費
(定期等)
その他
(教科書等)
約96.6万円
家庭教育費 補習教育費
(学習塾等)
約6.9万円
小計 103.5万円

出典:日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」

2C家の家計と今後の収入・支出・預金等
(借入しなかった場合)

C家の今後の収入と支出、預金等の残高をシミュレーションしてみました。
心配したとおり、長女の専門学校への進学後すぐに預金等も底をつき、家計を維持することができなくなり、長男の大学進学も難しくなりそうです。
しかし、長女の教育費負担がなくなり、就職して収入を得るようになって家計負担が減れば、収支は黒字化し、家計は好転しそうです。

C家の今後の収支と預金等の残高
(借入しなかった場合)

  • 預金等の残高/黒字
  • 預金等の残高/赤字
  • 収支
C家の今後の収支と預金等の残高(借入しなかった場合)のグラフ 収支 現在(長女(高3)、長男(高1))-135.1万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))-145.4万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))-95.2万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))-155.3万円、4年後(長男(大2))123.7万円、5年後(長男(大3))123.7万円、6年後(長男(大4))123.7万円、預金等残高:現在(長女(高3)、長男(高1))90.0万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))-55.4万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))-150.6万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))-305.9万円、4年後(長男(大2))-182.2万円、5年後(長男(大3))-58.4万円、6年後(長男(大4))65.3万円
C家の今後の収支と預金等の残高(借入しなかった場合)のグラフ 収支 現在(長女(高3)、長男(高1))-135.1万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))-145.4万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))-95.2万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))-155.3万円、4年後(長男(大2))123.7万円、5年後(長男(大3))123.7万円、6年後(長男(大4))123.7万円、預金等残高:現在(長女(高3)、長男(高1))90.0万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))-55.4万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))-150.6万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))-305.9万円、4年後(長男(大2))-182.2万円、5年後(長男(大3))-58.4万円、6年後(長男(大4))65.3万円

3C家の家計と今後の収入・支出・預金等
(借入した場合)

そこで、長女の専門学校進学時に160万円、長男の大学進学時に170万円の教育ローンを利用することにしました。
将来の返済が不安でしたが、長女も長男も、卒業して就職したら家計を一部負担すると話しており、返済に無理のない借り方を検討することにしました。
Cさんは60代以降も現在のように働けるか不安なので、長女分のローンの返済期間はひとまず10年と設定し、長男分のローン返済も同時期に終わるように8年と設定しました。
また、長女の専門学校在学中・長男の大学在学中は、家計はギリギリの状況になりそうなので、在学中は利息のみの返済と仮定しました。

連帯保証人ではなく、機関保証を利用することにしたので、保証料が融資額から差し引かれることになります。したがって、長女のときの手取り額は156.8万円、長男のときの手取り額は167.1万円になります。
なお、C家は母子家庭なので、金利・保証料が優遇されます。

シミュレーション結果

長女入学時の借入希望金額

160万円

毎月のご返済額(7年0ヵ月) 2.0万円
利息のみのご返済期間のご返済額(3年0ヵ月) 0.2万円
1年間のご返済額 24.1万円
ご返済総額 176.4万円
保証料総額 3.2万円

長男入学時の借入希望金額

170万円

毎月のご返済額(4年0ヵ月) 3.7万円
利息のみのご返済期間のご返済額(4年0ヵ月) 0.2万円
1年間のご返済額 43.9万円
ご返済総額 186.0万円
保証料総額 2.9万円

日本政策金融公庫 教育ローン用返済シミュレーション(利率1.55%)にて試算
※現行の利率・保証料と異なる場合があります。

すると、グラフにみるように、長女・長男の在学中は一時、収支はマイナスになりますが、預金等を取り崩して乗り切ることができそうです。
2人とも卒業して教育費負担がなくなれば、収支は黒字化し、預金等も増やせそうです。

C家の今後の収支と預金等の残高
(借入した場合)

  • 預金等の残高/黒字
  • 預金等の残高/赤字
  • 収支
C家の今後の収支と預金等の残高(借入した場合)のグラフ 収支:現在(長女(高3)、長男(高1))-135.1万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))8.9万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))-97.7万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))6.7万円、4年後(長男(大2))97.0万円、5年後(長男(大3))97.0万円、6年後(長男(大4))97.0万円、預金等残高:現在(長女(高3)、長男(高1))90.0万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))98.9万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))1.2万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))7.9万円、4年後(長男(大2))104.9万円、5年後(長男(大3))202.0万円、6年後(長男(大4))299.0万円
C家の今後の収支と預金等の残高(借入した場合)のグラフ 収支:現在(長女(高3)、長男(高1))-135.1万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))8.9万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))-97.7万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))6.7万円、4年後(長男(大2))97.0万円、5年後(長男(大3))97.0万円、6年後(長男(大4))97.0万円、預金等残高:現在(長女(高3)、長男(高1))90.0万円、1年後(長女(専1)、長男(高2))98.9万円、2年後(長女(専2)、長男(高3))1.2万円、3年後(長女(専3)、長男(大1))7.9万円、4年後(長男(大2))104.9万円、5年後(長男(大3))202.0万円、6年後(長男(大4))299.0万円

4C家の教育資金計画
のポイント

生活費をまかなえる収入があっても預金等の残高が少ない場合は、教育費負担が重なると、収入と預金等の取り崩しでは教育費の捻出が難しくなります。しかし、無理のない返済プランを立てることができれば、教育ローンを利用することで教育費負担のピークを乗り切ることも可能になります。
進学にかかる学費等の情報を早めに集め、教育費負担が重い時期をどう乗り切るか、また、その後の返済をどうするか、家族で話し合い、対策を立てておきましょう。

執筆者:CFP® 大林香世

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