中小企業分野における政策金融
中小企業事業の支援先
わが国では、中小企業・小規模事業者は全企業の99%を占め、日本経済の活力の源泉であり、地域経済を支えています。また、一口に中小企業・小規模事業者と言っても、多くの従業員を雇用し地域の経済を支えている企業、創業百年を超えるような老舗企業、家族で経営する個人商店など、その規模・態様はさまざまです。
中小企業事業では、これら多様な中小企業・小規模事業者の皆さまに対して、融資、信用保険、証券化支援といった金融手法を活用しながら、それぞれの企業に見合った形での幅広い支援を行っています。
![中小企業・小規模事業者数割合、中小企業・小規模事業者向け貸付残高](img/2023_01.png)
中小企業事業は、中小企業・小規模事業者のうち約164万先(約46%)の資金繰りの円滑化に貢献しており、 また、中小企業・小規模事業者向け貸付残高のうち約14%を占めています。
中小企業事業の支援先の特徴
![中小企業事業の支援先の特徴 融資業務(直接貸付) 利用先数 6.2万先 令和4年度融資分の平均像 1企業あたりの平均融資金額 1億円 平均融資期間 9年11ヵ月 平均資本金 4000万円 平均従業員数 74人 融資残高の 約79%が 従業員20人以上、約91%が資本金1,000万円以上の先 製造業を中心(令和4年度末融資残高の約39%)に幅広い業種をカバー 信用保険業務 利用先数 158万先(注) 令和4年度保険引受分の平均像 1企業あたりの平均保険引受額 1900万円 平均保険期間 5年10ヵ月 平均従業員数 7人 保険引受残高の約75%が従業員20人以下、約72%が資本金1,000万円以下の先 幅広い業種をカバー(注)信用保証制度の利用企業数](img/policy_finance_2023_01.png)
(注)実績は、令和5年3月31日時点のものです。
中小企業事業のお取引先(直接貸付先)6.2万先の従業員は約384万人(令和5年3月31日時点)に上っており、雇用の維持にも貢献しています。
![業種別融資残高構成比(融資業務)(令和4年度末) 製造業38.5% 物品販売業17.2% サービス業19.0% 運輸・情報通信業10.8% 建設業6.3% その他8.3% 業種別保険引受残高構成比(信用保険業務)(令和4年度末) 製造業19.1% 物品販売業29.6% サービス業17.6% 運送・倉庫業4.8% 建設業22.4% 不動産業 5.8% その他 0.8%](img/policy_finance_2023_02.png)
中小企業事業における政策金融の担う役割・支援する分野
わが国の政策金融は、新事業育成、事業再生、事業承継、海外展開など、リスクが高い分野に対して、国の重要な政策に基づいた金融支援を行っています。
中小企業事業は、これらの政策に基づき、中小企業専門の政策金融機関として民間金融機関を補完しながら、金融を通じて中小企業・小規模事業者の成長・発展をサポートするとともに、セーフティネット機能も果たしています。
![さまざまな分野で中小企業の成長・発展をサポート](img/policy_finance_2023_03.png)
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