融資業務

長期資金の安定供給により民間金融を質と量で補完しています。

長期資金を専門に取り扱っています

中小企業が円滑に成長・発展していくには、適時的確な設備投資の実施と継続的な財務体質の強化が必要であり、このため長期資金の安定的な調達が不可欠です。

しかし、中小企業は資本市場からの資金調達が困難であるなど、一般的に大企業と比較して資金調達の手段が限られています。また、民間金融機関の貸出も融資期間1年以内の短期資金が中心であり、中小企業に対する長期資金の供給は十分ではありません。

中小企業事業では、長期資金を専門に取り扱っており、融資の半数が期間5年超の長期資金で、すべて償還計画が立てやすい固定金利となっています。

当事業は、民間金融機関の活動を補完し、わが国経済にとって重要な役割を担う中小企業の皆さまの長期資金ニーズに応えています。

融資期間別貸出状況(金額構成比)、〔参考〕民間金融機関の長期貸出の内訳(件数比)

事業資金を安定的に供給しています

中小企業事業の融資の伸びは、金融引き締め期や民間金融機関がリスクをとりにくい時期(バブル崩壊後の金融調整期や貸し渋り発生期)には高く、逆に金融緩和期には低下しています。

中小企業事業は、景気などの影響から融資姿勢の変動を余儀なくされる民間金融機関の活動を補完するという見地から、中小企業の皆さまに事業資金を安定的に供給しています。

中小企業向け貸出残高伸び率(対前年同期比)

時代の要請に応じて政策性の高い特別貸付の推進に取り組んでいます。

セーフティネット

東日本大震災の影響を受けた中小企業の皆さまをはじめとした厳しい経営環境にある中小企業の皆さまに、「東日本大震災復興特別貸付」や「セーフティネット貸付」による融資を行い、資金繰りや事業の再建を支援しました。

東日本大震災復興特別貸付の融資実績 565億円、セーフティネット貸付の融資実績 9,788億円

資本性ローン

新規事業や企業再建に取り組む中小企業の皆さまの財務体質強化を図るために、民間金融機関と連携し、「挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)」を適用して支援しています。本特例による債務については、金融機関の債務者区分判定において自己資本とみなすことができ、民間金融機関との協調融資の「呼び水」効果が見込まれています。

平成20年度の制度創設以来、利用実績は順調に拡大しています。

資本性ローン供給の実績

新事業支援

ベンチャー企業など、高い成長性が見込まれる新事業に取り組む中小企業の皆さまを支援する新事業育成資金の融資に積極的に取り組んでおり、制度がスタート(平成12年2月)してからの累計実績は8,626先、3,891億円に上っています(平成28年3月末時点)。また、企業が新たに発行する新株予約権を取得することにより、無担保資金を供給する制度もあります。

新事業育成資金、新株予約権付融資

海外展開支援

「海外展開・事業再編資金」による融資、「スタンドバイ・クレジット制度」による海外現地法人等の現地流通通貨建て資金調達支援、経営相談への対応、進出企業間の交流会の開催などにより、中小企業の皆さまの海外展開を積極的に支援しています。

平成27年度における海外展開・事業再編資金の利用実績は、441先・213億円(うち外貨貸付を含む)となっています。

平成27年度は「海外展開・事業再編資金」を拡充し、中小企業の皆さまに対して、外貨(米ドル)でご融資する制度を開始しました。

アジア(中国、ベトナム、タイ)、アメリカ等を中心に幅広い国で利用され、平成27年度の外貨貸付(米ドル)の融資実績は、81先、3,790万米ドル(45億円相当)となりました。

また、スタンドバイ・クレジット制度の利用実績は92先・40億円となっています。

海外展開資金の融資実績(事業対象国・地域別)
外貨貸付の融資実績

企業の成長に貢献します。

スタンドバイ・クレジット制度による現地流通通貨建て資金調達の支援

中小企業事業では、平成24年度からスタンドバイ・クレジット制度の取扱いを開始し、海外金融機関との業務提携を行っています。また、中小企業の皆さまがより幅広く同制度を活用できるよう、国内の地域金融機関との連携も行っています。

スタンドバイ・クレジット制度について

スタンドバイ・クレジット制度は、中小企業・小規模事業者の海外現地法人等が、日本公庫と提携する海外金融機関から現地流通通貨建て長期資金の借入を行う際、その債務を保証するために日本公庫がスタンドバイ・クレジット(信用状)を発行することで、海外での円滑な資金調達を支援するものです。平成28年6月末までに提携した海外金融機関は、10行に拡大しており、24年度の制度開始以来の累計実績(~28年3月迄)は214先となっています。

平成25年10月には、より多くの中小企業の皆さまに本制度を利用いただけるよう、地域金融機関と連携したスキームの取扱いを開始しました。平成28年6月末までに、全国59の地域金融機関と連携を開始しており、延べ13先に対して、本連携スキームによる信用状を発行しました。

日本公庫では、引き続き本制度の活用による海外での資金調達を支援していきます。

提携先海外金融機関、スタンドバイ・クレジット制度のスキーム図
公庫資金をご利用された方々が多くの分野でご活躍されています

これまで中小企業事業との取引を経て、株式の公開を果たした企業は、株式公開企業の約6分の1にあたる623社(注)となっています。多くの方々がわが国を代表する企業として活躍されています。

特に、平成元年以降については、中小企業事業との取引を経て株式を公開した企業は439社(注)と大幅に増加しており、同じ時期の株式公開企業の増加数である1,443社(注)のうちの約3割を占めるに至っています。

(注)社数は平成28年3月31日現在において株式を公開している企業数です(上場廃止、合併による消滅等を除く)。

中小企業事業と取引歴を有する株式公開企業、中小企業事業と取引歴を有する株式公開時期別推移

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