国民生活事業
主な財務指標項目の説明
A.売上高総利益率
粗利益(売上高から売上(製造)原価を差し引いたもの)が売上高に対してどのくらいあるかを表したもので、商品の競争力、生産効率の高さを図る企業の基礎的な収益力を示す指標です。この比率が低い場合は、売上の増加、商製品の仕入価格の見直しなどを検討する必要があります。
B.売上高経常利益率
経常利益が売上高に対してどのくらいであるかを表したもので、企業のトータルの収益力を示す指標です。この比率が低い場合には、売上の増加、原価の低減、生産の合理化、経費や借入金の削減などに取り組む必要があります。
C.総資本経常利益率
企業に投下された資本が、経常利益をどの程度あげたかを測定するもので、総合的な企業の収益性を示す指標です。この比率が低い場合には、売上の増加や原価の低減、生産の合理化、総資産の圧縮などについて検討する必要があります。
D.従業者1人あたりの売上高
売上高を従業者数で割ったもので、企業の生産性を示す指標です。この数値が大きいほど、少ない人数でより多くの売上を上げたことになり、効率的に人員が配置されているといえます。
E.従業者1人あたりの粗付加価値額(労働生産性)
企業が生産や販売活動を通じて生み出した「粗付加価値」を従業者1人あたりで表したもので、従業者の効率度合いを表す指標です。この数値が小さい場合には、1人あたりの売上の増加や機械化による合理化などを図る必要があります。
F.従業者1人あたりの有形固定資産額(労働装備率)
従業者1人あたりの有形固定資産を表すもので、省力化や合理化の進展度合いを示す指標です。この数値が大きいほど、活発な設備投資を行っていると判断されます。
G.当座比率
短期間に現金化できる当座資産と流動負債の割合で、より確実な企業の短期支払能力を示す指標です。この比率が低い場合は、現金・預金、受取手形等の増加や支払手形や短期借入金などの流動負債の圧縮に取り組む必要があります。
H.流動比率
支払義務のある負債に対して、返済に充てることのできる資金がどれだけあるかを表したもので、企業の短期の支払能力を図る指標です。この比率が100%に満たない場合は、資金繰りの悪化が考えられるので、預金、受取手形等の増加や短期借入金、買掛金等の圧縮などに取り組む必要があります。
I.自己資本比率
自己資本の総資本に対する割合で、企業財務の安全性を示す指標です。この比率が高いほど、財務体質が強く、健全性、安全性が高いと判断されます。
受取勘定回転期間
受取勘定(受取手形・売掛金・割引手形)が月商の何カ月分あるか(販売代金の回収までの期間)を示す指標です。
この数値が大きい場合、回収期間の長期化や不良債権の発生などによる資金繰りの悪化が考えられるので、「支払勘定回転期間」とのバランスを考慮し、回収期間の短縮化などを図る必要があります。
商品回転期間
棚卸商品が月商の何カ月分あるかを示す指標です。
この数値が大きい場合、在庫の滞留やデッドストックの発生の懸念があり、また、過大な棚卸商品により収益性や資金繰りの悪化が考えられるので、在庫管理の徹底、在庫の削減などを図る必要があります。
支払勘定回転期間
支払勘定(支払手形・買掛金)が月商の何カ月分あるか(仕入代金の決裁までの期間)を示す指標です。
「受取勘定回転期間」とのバランスを考慮する必要があります。
借入金回転期間
借入金が月商の何カ月分あるかを示す指標です。
この数値が大きい場合、過大な借入金による資金繰りの悪化が考えられるので、借入金を縮小するほか、売上高の増加、原価の低減、経費の削減などによる収益性の改善を図る必要があります。
損益分岐点比率
損益分岐点売上高(採算のとれる最低限度の売上高を示すもの)が実際の売上高に対して何パーセントの位置にあるかによって、企業の収益実態をみようとする比率です。
この比率が100%よりも低い場合は売上に多少の低下があっても採算を維持することができますが、100%に近い場合は売上の低下ですぐに赤字となります。
欠損企業の場合は、この比率が100%を超えることになりますが、採算性を確保するために、売上高を損益分岐点まで伸ばせるか、固定費を削減し損益分岐点を下げることができるかを検討する必要があります。