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「国民生活」を、「食」を、「日本経済」を支える3つの事業

日本公庫には、小企業及び創業企業向け業務を担う「国民生活事業」、農林水産業者向け業務を担う「農林水産事業」、
中小企業向け業務を担う「中小企業事業」の3つの事業があります。
各事業は、これまで培った金融ノウハウと高い専門性を有しています。
ここでは、各事業のキーワードから、事業の特徴をご紹介します。

KEYWORD 国民生活事業

小企業金融のプロフェッショナル

小企業は、日本の企業数の85%にのぼり、全国の地域経済の基盤を形成しているほか、次代を担う企業を生み出す苗床となるなど、非常に重要な役割を果たしています。国民生活事業は、そうした小企業への事業資金融資を通じて、日本経済の広大な裾野を支えています。現在、事業資金の融資先企業数は、日本企業の約4分の1にあたる88万企業。この膨大な融資先企業数が、国民生活事業の大きな特徴の一つです。また、融資先は地域の生活に密着した企業から新市場のパイオニアとなり得る企業まで多種多様であり、1企業あたりの平均融資残高は689万円と小口融資が主体となっています。

創業支援

独自のアイデアをもつ女性や若者から、経験を活かして起業したいというシニア層まで、創業意欲をもつ人は、中小企業白書2014によると日本国内に80万人以上いると言われています。しかし、開業率は依然として低迷しており、経済の活性化のためにも創業支援は国の重要な施策の一つとなっています。国民生活事業では、営業実績が乏しいなどの理由から資金調達が困難な創業企業や革新的な事業を行うベンチャー企業に対して積極的に融資を行っています。平成27年度の創業前及び創業後1年以内の企業への融資実績は2万6,000企業にも達しており、これにより年間約9万6,000人の雇用が創出されたと考えられます。

政策性の発揮

全国各地でさまざまな事業を営む小企業を支援することは、各地域の豊かな生活を育むことであり、地域経済を活性化し、日本経済を根底から支えることでもあります。国民生活事業は、全国152支店を通じて、地域や業種に偏らず小企業を支援するとともに、地域金融機関や商工会議所・商工会、地域の大学とも密接に連携しています。また、海外展開を図る小企業の支援、地域の社会的課題の解決に取り組む「ソーシャルビジネス(NPO法人等)」の支援など、成長戦略分野への対応も行っています。

国の教育ローン

国民生活事業は、「国の教育ローン」(融資額はお子さま一人につき350万円以内)を取り扱い、広く国民一般に、大学や高校などの進学時、在学時に必要な資金を融資しています。ご利用件数は、平成27年度だけでも12万件にのぼっており、教育に関する家庭の経済的負担の軽減と教育の機会均等に大きく貢献しています。

KEYWORD 農林水産事業

農林水産業の発展支援

農林水産業は生産サイクルが長く、収益をあげるまでに時間を要することや、台風等の自然災害や家畜伝染病等疾病の影響を受けやすく、収益が不安定という特性があるため、長期・固定・低利での資金供給を必要としています。また、審査には専門性が求められるうえに、担保提供が可能な所有資産が特殊(農地、家畜など)であるため、民間金融機関での対応が困難となっています。農林水産事業は一次産業融資のプロフェッショナルとして、これまでに培った審査ノウハウを活かし、経営のリスクを適切に評価したうえで、長期・固定・低利の資金を積極的に融資しています。

成長戦略分野の支援

農林水産事業では、農業、林業、漁業、食品産業の4つの分野を対象に融資を行っていますが、特に、国が成長戦略分野として掲げる事業に積極的な支援を行っています。農業分野では、新たに農業経営を開始する新規就農者に生産設備の整備資金を融資したり、6次産業化に取り組む事業者に加工施設の建設資金を融資するなどの支援を行っています。林業分野では、国産材や木質バイオマス資源の利用拡大に向けた工場や、製材端材を活用した発電設備の建設事業などを積極的に支援し、漁業分野では東日本大震災の被害を受けた地域の復旧・復興支援を継続しつつ、大型漁船の建造等にも積極的に対応しています。また、食品産業分野では国産農林水産物を取り扱う事業者に対し、工場の建設資金を融資するなどの支援で、国産農林水産物の利用促進に貢献しています。

セーフティネット機能の発揮

農林水産業は地域の主要産業ですが、近年では経済的側面だけでなく、国土の保全や水源の涵養といった多面的機能についても評価されています。しかし一方で、農林水産業は突発的な自然災害や疾病の発生のほかにも、市場価格の変動や飼料価格等原材料費の変動の影響を受けやすく、経営が不安定になるリスクが高い産業でもあります。農林水産事業では、経営が一時的に悪化した農林水産業者に対し、長期運転資金の融資等機動的な支援を行っています。農林水産業者の経営が早期に再建され、地域経済が維持されるよう、行政や地元金融機関と連携しながら、政策金融機関ならではのセーフティネット機能を発揮しています。

経営のトータルサポート

農林水産事業では融資以外にも、事業者のニーズや課題に対応したさまざまな支援を行っています。「AFCフォーラム」や「農業景況調査」といった各種情報誌、レポートの提供をはじめ、農業・林業・水産業の各分野の経営アドバイザーによる経営全般に関する相談対応や業務協力関係にある「日本プロ農業総合支援機構(J-PAO)」、「日本貿易振興機構(JETRO)」ほかと連携した高度な支援などを行っています。また、農林水産業の生産から加工・販売までを広くサポートしている特性を活かして、国産農産物・加工食品の展示商談会「アグリフードEXPO」の主催により、農林漁業者と食品製造・流通業者の販路拡大も支援しています。

KEYWORD 中小企業事業

融資業務・信用保険業務

一口に中小企業と言っても、そこには多くの従業員を雇用し地域の経済を支えている企業、創業100年を超えるような老舗企業、家族で経営する個人商店など、その規模・態様は実にさまざまです。中小企業事業では、これら多様な中小企業に対して、融資、信用保険といった金融手法を活用しながら、それぞれの企業に見合った形での幅広い支援を行っています。

政策性の発揮

わが国の政策金融は、新事業育成、事業再生、海外展開など、リスクが高く民間金融機関が取り組みにくい分野に対して、国の重要な政策に基づいた金融支援を行っています。また、景気低迷の影響により融資姿勢の変動を余儀なくされる民間金融機関の貸出を量的にも補完しています。中小企業事業は、これらの政策に基づき、中小企業専門の政策金融機関として民間金融機関を補完しながら、金融を通じて中小企業の成長・発展をサポートするとともに、セーフティネット機能も果たしています。

顧客支援サービス

企業を取り巻く経営環境が急激に変わり続ける現在。中小企業の経営や事業活動には、不断のレベルアップが求められています。一方の金融機関には、取引先との信頼関係をさらに深め、資金と情報・知恵で経営課題の解決に貢献することが喫緊の課題となっています。そうした中で、中小企業事業は、融資時だけではなく、融資後においても、中小企業が発展していくために必要な情報や経営に関するアドバイスを継続的に行う「顧客支援サービス」を実践しています。

信用補完機能の発揮

中小企業事業は、担保力や信用力の乏しい中小企業が金融機関からの借入または社債の発行などにより事業資金調達を行う際に、信用保証協会が行う債務の保証(信用保証)についての保険を行っています。信用保険制度は、中小企業の振興を図ることを目的として、中小企業信用保険法(昭和25年法律第264号)などに基づき、中小企業の借入などの保証について保険を行う制度です。この信用保険制度と信用保証制度が一体となって機能することにより、中小企業に対する事業資金の供給の円滑化が図られています。このような仕組みは「信用補完制度」と呼ばれており、国の中小企業金融政策の重要な一翼を担っています。

沿革

日本政策金融公庫は、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行(国際金融等業務)が統合して、
平成20年10月に発足しましたが、平成24年4月に国際協力銀行が分離しています。

組織体制