信用リスクの分析を通じて、 日本公庫の現状を正確に把握する

  • 学生時代

    研究室で、所属メンバーと互いに連携しながら統計や金融工学関連の資料を読み、レポート作成をして、切りの良いところまで終わったら、屋上でフットサルをするのが日常でした。
    当時は企業価値評価を研究テーマとしていました。具体的には、①事例企業を設定し、過去データから算出できる成長率や標準偏差などを踏まえて、複数の将来シナリオを作成、②決算データなどから企業価値の分布を作成するシミュレーションを行い、結果を考察していました。作成プロセスでは、統計などの知識だけでなく、必要となる会計の知識もなるべく習得するようにしました。

  • 日本公庫を選んだ理由

    金融に関連する研究室であったことや父親が金融機関に勤務していた影響から金融機関に興味を持ちました。また、北海道生まれであり、祖母が毎年農産物を送ってくれたことなど、子どもの頃から少なからず農業になじみがあったことや日本公庫の説明会を通じて、「お客さま目線」「現場主義」で仕事ができ、かつ農林漁業という産業を金融の面から支えるという点でやりがいのある仕事であると感じ、日本公庫を志望しました。

  • 理系出身ならではのエピソード

    現在は、貸倒引当金算定や金融商品の時価評価、貸出ポートフォリオの分析などの計量業務に従事していますが、信用リスクの分野では様々な場面で数式が多く出てくるため、数学の知識が非常に大切です。また多くの計算を正確かつ迅速に行うためには、業務プロセスの全体像をイメージし、業務を自動化していく「仕組みづくり」が重要です。この点で、数式に抵抗感なく、論理的に業務プロセスを構築していく思考回路は学生時代の理系研究の経験を生かせる場面だと感じています。派手な仕事ではありませんが、決算書にも影響を与える「日本公庫の今」を正しく把握するために必要不可欠な重要な業務だと自負しています。

  • 成長を感じた仕事

    支店勤務時、商品が売れない→単価引き下げ→売上減少→経営不振と負のサイクルに陥っているお客さまを担当しました。何度も現場に足を運んで社長とひざ詰めでコミュニケーションを取りながら決算書を詳細に分析し、商品設計だけでなく経費の大幅な見直しを盛り込んだ経営改善計画を作成していきました。私が担当している間にV字回復するまでには至りませんでしたが、お客さまから「先行きが見えず途方に暮れていたが、日本公庫が共に悩み、考えてくれたことで経営改善の方向性が見え、前向きになれた」と感謝をされたときには成長を感じました。これからも「現場主義」を大切にお客さまとともに悩み、考えながら経営改善のお手伝いをしていきたいと思います。

  • 将来の夢、キャリアビジョン

    時代の流れに合わせて、必要な知識を最大限取り入れていくことを心がけています。触れていない分野は、無意識のうちに避けてしまい苦手分野になってしまいますので、チャレンジ精神を失わないように心がけています。そのためにも、まずは現在の仕事を通じて、同じグループのメンバーと考え方・目線を共有しながら最新の情報を取り入れていく姿勢を心がけ、専門分野を一層強化していきたいと考えています。また、政策金融機関に従事するものとして、コロナ禍など、お客さまの経営環境が厳しい時にこそセーフティネット機能を発揮し、産業を支え、地域に貢献できればと考えています。

  • 就職活動をするみなさんへのメッセージ

    最近は特に、各企業で多様な人材が求められています。さまざまな知識や経験をもった人が連携し、それを共有しながら、同じ目標に向かっていくことにより、これまでにはなかった革新的なアイデアが生まれてくることもあります。現在、理系の学生のみなさんが携わっているさまざまな研究テーマがあると思いますが、その過程で培った目線を大切にしつつ、現在目を向けている産業だけではなく、より広い視野で積極的に情報収集し、就職活動をしていただければと思います。
    日本公庫におきましても、理系のさまざまな専門分野をもった方を必要としておりますので、エントリーをお待ちしています。