現在の仕事内容
営業推進部では、営業活動に関する企画・立案のほか、営業部門間の総合調整、お客さまの経営に係る課題解決支援、関係機関との連携・調整など「営業」に関する多種多様な業務を行っています。その中で私が担当しているのは、営業方針の策定やこれに基づく各種集計業務などです。私たち日本公庫の最大のミッションは、農林水産業の持続的な発展を政策金融の立場から支えることですが、現場(お客さま)の声を、農林水産省をはじめとした政府に届け、政策立案に活かしてもらうことも重要な責務だと思っています。集計業務は地味な面も勿論ありますが、そのようにして集計した数字や情報が政策を変えるきっかけになることもあるため、とてもやりがいのある仕事です。
やりがいを感じる時
日本公庫では、お客さまと直接対話する機会が非常に多く、決算書などからは見えない、お客さまの経営課題について、対話を通じて直接把握するスキルが求められますが、そのためには、業界の特徴や事情に精通していることが重要です。入庫当初はそういった知識も少なく、自分が担当するお客さまを訪問する際には、先輩職員に同行してもらい、フォローしてもらうことも多かったです。次第に自分一人でお客さまを訪問するようになり、対話を通じて把握したお客さまの経営課題について、勇気を出して問題提起したところ、お客さまから「ありがとう。自分では分からなかった経営課題に気づくことができた」と感謝の言葉をいただいた際に、自分自身の成長や仕事の面白さを実感しました。
思い出に残るエピソード
入庫して7年目、お客さまとの対話にも慣れ、融資事務にも習熟し自信を持ち始めた頃の話です。ある会社から借入のご相談を受け、現地へ訪問しました。その会社は、地域の農地や産地の重要な担い手ではあったのですが、経営状況が良いとは言えず、それにも関わらず経営者の方は危機感や前向きに経営改善しようという意欲がありませんでした。このままでは会社が倒産し、地域の農地が荒廃、産地が失われてしまうことが懸念されたため、まずは経営者の意識改革が必要だと思い、かなりの時間をかけて課題の分析を行い、自分の親よりも年上の経営者にダメな部分を本気で伝えました。当然、経営者の方も憤慨し、口論に近いやり取りにもなりましたが、本気度が伝わったのか、以降は「会社・地域を何とかしたい」という想いを持って経営に取り組むようになりました。異動の挨拶に行った際には、「今は経営が苦しいが、20年後を見ていて欲しい。あなたからの本気の想いが今の原動力だ」と言っていただきました。こうした経験が、お客さま・同僚・上司とも本気・本音でぶつかり合うという今の私を作ってくれたと思っています。
将来の夢
私は今まで、お客さまや日本公庫に育てられてきました。今後は、これまで得た経験や知識をもとに、育てていただいた皆さまに還元していく立場になってきたと思っています。今まで以上に成長し、育てていただいた皆さまに喜んでもらえるような仕事をすることで、日本の農林水産業の活性化の一翼を担っていきたいと考えています。