お客さまの課題が多様化・複雑化する中、経営支援の輪を広げていくことが重要だと思います

現在の仕事内容

担当している仕事は大きく分けて2つあり、1つは「農業経営アドバイザー制度」に関する業務で、もう1つは「アグリフードEXPO」に関する業務です。農業経営アドバイザー制度は、農業経営者への経営支援を行うために必要な知識を身に付けてもらうことを目的とした資格制度です。日本公庫だけでなく、民間金融機関や税理士などにも多くの有資格者がおり、農業者への経営支援活動を展開しています。また、アグリフードEXPOは国産農産物・食品に特化した展示商談会です。全国の農業者や食品メーカーがこだわりの農産物や食品を持ち寄り、バイヤーとの活発な商談が毎回行われ、新たな販路開拓を支援しています。

やりがいを感じる時

日本公庫の主な業務は融資を通じた金融支援ですが、私が担当する仕事は融資以外のさまざまな手段を通じて、一次産業に対する経営支援の輪を広げていくことだと思っています。お客さまの課題が高度化・複雑化する中、日本公庫だけでできることは限られており、民間金融機関や税理士、中小企業診断士などの専門家と連携していくことが重要です。そのためのツールとして、農業経営アドバイザー制度やアグリフードEXPOが機能するよう、日々あれこれ悩みながら仕事をしています。かっこよく言えば「正解がない仕事」であり、新しい企画を考えたり、実現に向けて関係者を巻き込んでいったりすることが仕事の醍醐味でもあり、難しさでもあると感じています。

思い出に残るエピソード

入庫して4年目の時に、香港に出張して商談会の手伝いや現地市場を視察したことが印象に残っています。その時の経験から国産農林水産物・食品の輸出に対する関心が高まり、いずれは自分もそのような仕事に関与したいと思うようになりました。その後、縁があって海外展開支援を専門的に行う独立行政法人に出向することとなり、東京で1年間、タイ(バンコク)で2年間、国産農林水産物・食品の輸出支援に関する仕事に取り組むことができました。また、出向後には現在所属している情報企画部へ配属となり、お客さまに対する海外展開支援業務を3年間担当し、出向時の経験や人脈を活かすことができています。

将来の夢

これまで培った海外展開支援などの経験を武器としつつ、お客さまの多種多様な経営課題の解決に必要な知見やネットワークを提供できる職員になりたいと思っています。そのためにも自分自身のスキルアップが重要と考えており、現在は中小企業診断士の資格取得を目指して勉強しています。

ある一日

8:50 出社
まずは今日のスケジュール確認を行います。その後、メールチェックや返信を行います
10:00 打合せ
農業経営アドバイザー制度の運営委託先とオンラインで打合せ。今後の進め方やアドバイザー資格保有者への情報提供について話し合いました
12:00 昼休み
同じ課の職員と会社の近くの中華料理屋へ。午後に向けて英気を養います
13:00 資料作成
アグリフードEXPOの実施に向けて、企画内容を検討し、来週の会議に向けた資料作成を進めます
15:00 課内打ち合わせ
メンバーのスケジュールや業務の進捗状況を共有し、今後の進め方を調整します。業務を進める中で湧いてくるモヤモヤをみんなで共有することで、一人で抱え込まないようにしています
16:00 打ち合わせ
会議資料の案を上司に説明し、内容を確認してもらいます。不足点や修正点について指導を受けながら、資料を作りこんでいきます
17:10 退社
ノー残業デーが週2回あり、定時で退社します
18:30 帰宅
定時で退社できる日は、家に帰ってから子どもをお風呂に入れてから夕食をとることが多いです
21:00 子どもを寝かしつけます(自分もそのまま寝落ちしてしまうこともしばしば)。その後はテレビを見たり、妻と今日あったことを話したりしてゆっくり過ごします
23:00 就寝

Personal Message File

学生時代

学生時代にはジャズ研究会というサークルに所属していました。中高生の頃から音楽が好きで、ギターを弾いたり友達とバンドを組んだりしていたのですが、大学では新しいことをしたいと思い、ジャズドラムを始めました。先輩から紹介してもらったジャズバーでバイトしたり、店内で演奏したりもしていました。

周囲からみた自分

「落ち着いている」、「忙しい時も黙々と仕事を進めている」などと周りから言っていただくことがありますが、表にあまり出さないだけで内心はヒヤヒヤしたり、ドキドキしたりしていることも多いです。

休日の過ごし方

基本的には家族とのんびり過ごしています。もともと写真を撮るのが好きだったのですが、子どもが生まれてからは「いい写真を残したい」という思いが強くなり、ちょっと良いカメラを買いました。最近は、車で近場に出かけては子どもの写真を撮っています(子どもからはたまに嫌な顔をされますが、めげません…)。

社外活動での経験

就職活動が終わった大学4年生の夏休みに、今しかできない経験をしたいと思い、青年海外協力隊の短期ボランティアでエチオピアに1カ月半ほど滞在しました。その後も旅行や出張などで海外に行く機会がたびたびあり、現在では行ったことがある国が約20カ国になりました。

日本公庫(農林水産事業)を選んだ理由

在学中には大学院への進学も視野に入れていましたが、社会を知るために就職活動をしてみるのも一つと思い、合同企業説明会などに参加していました。その中で日本公庫のことを知り、選考が進む中で事業内容に対する興味が高まっていきました。また、面談などを通して職員の方が仕事の事を楽しそうに話す姿を見て、ここだったら就職したいなと思うようになりました。

日本公庫の第一印象と入庫後の印象

「政策金融」という名前から「政策」に関連する仕事が多いのかなと思っていましたが、実際には「金融」業務の比重が大きいということを入庫後に感じました。その後、外部への出向や本店勤務などさまざまな経験をする中で、日本公庫の融資制度自体が政策を推進するための重要なツールであることを実感しました。

日本公庫の一番好きなところ

素敵な上司、先輩、後輩、同期がたくさんいることです。少し前に2人目の子どもが生まれ、育児休業を2カ月間取得しました。当時は周りの人達もかなり忙しい状況だったのですが、嫌な顔一つせず快く送り出してくれました。立場が変わった時には私もそうありたいと強く思いました。

就職活動のエピソード

農業の現場に何らかの形で携わる仕事がしたいと思い就職活動を始めましたが、自身の専攻である農業土木の分野は技術系の公務員やインフラ系の企業に就職する人が多く、もっと農業経営に直接関与できる仕事が他にないかと思っていた頃に、地元の街中で日本公庫の看板をたまたま見つけて存在を知りました。

就職活動をするみなさんへのメッセージ

私は農学部に在籍していたこともあり、「農業に関連する仕事」という軸で就職活動を行いました。就職活動の期間は短いですし、活動範囲や情報収集にも限界があると思いますので、自分なりに何らかの軸を持って志望する企業を絞り込んでいくことが成果につながるかもしれません。