職員の成長を実感できるのが大きなやりがいであり、喜び

現在の仕事内容

農林漁業者の経営維持、発展に必要な資金制度の企画を中心に、支店業務が円滑に進むよう、新たな融資事務のプロセスを企画すること、政策を立案する農林水産省の方々との情報交換などが主な仕事です。部の責任者として、より良い企画が生まれるように職員をサポートすること、小さなアイデアを企画に育てあげるためのサポートを行っています。職員には「関係機関の情報を参考にして考えてみたら?」「最新の情報と比較すると、検討が不十分では?」といったアドバイスをしています。企画の実現に向けて、さまざまな関係者の理解を得るための交渉も、私の重要な役割の一つです。

やりがいを感じる時

今の部署では、さまざまな方と力を合わせて良い企画を立案し、それが実現すること、そのプロセスを経て職員の成長を実感できるのが大きなやりがいであり、喜びです。今後は、その企画によって、実際に農林漁業者の方の経営発展につながったと実感できる日が来ることを期待しているところです。
また、支店では、素晴らしい経営理念を持ち、愚直に実行する経営者の方々から直接お話が聞けることがこの仕事の醍醐味でもあり面白いところです。あるお客さまから「今日やることを今日やるのは当たり前、昨日は論外、明日やることを今日やれるようになるのがあるべき仕事人」と言われたときの衝撃は、今でも忘れません。

思い出に残るエピソード

支店の課長だった時、あるお客さまの新規事業の工場建設に対して融資をしました。新規事業には成長可能性もリスクもありますが、担当者と一緒に多くの情報を集め、支店内で議論を重ねたうえで、融資をしました。転勤の挨拶に伺った際、このお客さまに「日本公庫さんに事業を理解してもらえて本当に心強かった、感謝しています」と言っていただきました。経営者の大胆な決断の裏には孤独があるということ、そして、お金だけではなく「理解」を求めていることを実感し、改めて我々には事業を理解する力が必要となることを自覚しました。

将来の夢

学生の皆さんが私と同じ年代になる頃には、今の日本、世界とは大きく違う状況になっていることでしょう。その中で、日本公庫が多くの方に必要だと認めていただける組織であってほしいと思っています。そのためには、日本公庫も時代の変化に合わせて変わっていくことが必要です。今の仕事のやり方、あるいは仕事そのものに対してさまざまな視点でとらえる力を持ち、真に変えるべきものを見極め、時代に即した変化を実現すること自体をやりがいに感じられるような職員を育成していきたいと思っています。

ある一日

9:35 出社
時差出勤を選択。主に経済ニュースを中心に、TVを見たり、電子版をチェックしてから出社
10:00 自席にて
メールや通知などを確認
11:00 会議
役員及び本店内の各部長が集まり、支店での営業活動状況の確認や、今週の主要な予定を共有
12:00 昼食
お弁当を持参。お米は北海道産のゆめぴりかという品種ですが、おかずはレンチン。100%国産原材料のお弁当は難しい
13:00 部内会議
職員の企画書のブラッシュアップをサポート
15:00 役員説明
企画の役員説明。役員は忙しいので、大事なことを短い時間で適切に説明するのがポイント
16:00 農林水産省訪問
農林水産省の方との情報交換。有効な情報交換にするためには、日ごろの情報チェックが重要
17:00 部内打ち合わせ
部のメンバーから報告、相談を受ける。時間を有効に活用できるよう即断、即決を心がけて
17:55 退社
電車を2駅前で降りて、週末、奥多摩のどの山に登るかを考えながら歩く
20:00 帰宅
札幌と大阪にいる家族にそれぞれ電話もしくはグループLINEもしくは3人でSkype

Personal Message File

学生時代

アルバイト中心の生活でした。家庭教師、塾講師を中心に、イベントのお手伝い、採用サポート企業での営業補佐などを行いました。学生以外のさまざまな年代の方と接することで視野が広がったと思います。

周囲からみた自分

「猪突猛進」、「割り切りが早い」とよく言われます。周囲には慎重に考える、行動する方が多いので、そのような評価を受けることには自分でも納得しています。「丁寧に確認する」といった自分の不得手な面は、いつも周囲にサポートしてもらっていると感謝しています。

好きな言葉

一期一会。当たり前ですが、「今」という時間は「今」しかありません。次はないものと思って行動することを大事にしています。
他には、得意淡然、失意泰然です。職員からは良い報告もあれば、悪い報告もありますが、気持ちの切り替えをスムーズにするために、つぶやくことがあります。

休日の過ごし方

月に1度、自宅のある札幌か子どものいる大阪のどちらかに出かけます。札幌では必ずラーメンとお寿司を食べます。大阪では子どもと一緒に京都に足を伸ばしてお寺、神社などの観光を楽しんでいます。それ以外は、奥多摩方面の低山ソロ登山です。木々の中を無心で歩くと心が整います。

社外活動での経験

フルートが趣味ですが、20代後半からネットを通じて知り合った全国各地の音楽仲間とのつき合いが、30年近く続いています。転勤先に全く知り合いがいない、といったことはありませんでした。また、転勤先に旅行で来てくれる仲間もいて、行く先々で色々な仲間と音楽を楽しんできました。

日本公庫(農林水産事業)を選んだ理由

農業しかないと言ってもいいような町で生まれ育ち、両親の実家や親戚が農業を営んでいたので、何か役に立つことができればと思ったからですまた、生まれてから大学までずっと北海道だったので、転勤で色々なところに行けることに魅力を感じました。

日本公庫の第一印象と入庫後の印象

金融機関ですし、今ほど知名度はなかったので、地味な会社というのが第一印象でした。正直、入庫後も地味に感じることもありましたが、きちんとした人、まじめな人が多いので、安心して仕事をすることができました。

日本公庫の一番好きなところ

全国組織でありながら、仕事は地域密着なところです。例えば、京都支店勤務時には、お茶を生産するお客さまや、茶葉を仕入れて抹茶に加工するお客さまへの融資を通じて、京都のお茶の世界の一端を知ることができました。せっかくなので、カルチャースクールで少しお茶を習ってみましたが、とても奥が深いです。

就職活動のエピソード

当時、第一志望だった企業の面接で、自分の気持ちと考えを思うように話すことができませんでした。振り返って考えると、企業のイメージで漠然と「入りたい」と思っていただけで、具体的に何をしたいのか、何を目指しているのか明確ではなく、また準備(情報収集や勉強)も不十分であったと思います。

就職活動をするみなさんへのメッセージ

就職活動に限らず、時に「行き詰まる」ことがあると思います。事態を打開するための一つの方法は視点を変えてみること。例えば、高いところに上ってみる。山に限らず、スカイツリーでもあべのハルカスでも地元の展望台でもいいと思います。まずは物理的に視点を変えることで、何かが見えてくるかもしれません!