学生時代
インカレの農業サークルに所属し、全国各地の大学の農学部生・農業サークルが一堂に会して意見交換を行うというイベントの企画・運営を行っていました。ここで得られたスキルやネットワークは卒業後も活きており、転勤先での円滑な人脈形成や、社外活動として現在行っている異業種交流会の企画・運営などにも役立っています。
周囲からみた自分
初対面の方からは「真面目そう」、「穏やか」という印象を持たれることが多いです。前者については「コツコツ型ではないものの、知的好奇心が豊富でさまざまなことに興味を持ち、吸収しようとする志向がある点」で当たっている面もありますが、後者については、「自分の考えを持ち、議論を好む点」でやや異なるかな、とも感じています。
好きな言葉
「不易流行」。いつまでも変わらないこと(=不易)と時代に応じて変化すること(=流行)を両立させるという蕉風俳諧の理念から、自分の生まれ育った農村地域にまでも変化の波が押し寄せているなかで、保守的になって流れに抗うのではなく、「変わらないために、変わり続けていく」ことを常に意識するようにしています。
休日の過ごし方
実家に帰省して農作業に勤しんだり、自然の中で子どもと一緒に体を動かしたりなどして心身のリフレッシュを図るようにしています。子どもが生まれる前は、妻との共通の趣味である旅行で各地を訪ねては、現地の食や文化に触れるなどしてその地域を知ることを楽しみとしていました。
社外活動での経験
①学生時代のインカレサークルのOB・OG団体を立ち上げ、現役学生や若手社会人のキャリア開発支援を行ったり、②本業の知見や中小企業診断士のスキルを活かして農業ベンチャーや地域の女性起業家へアドバイスを行ったり、③農林水産省・JA・日本公庫の有志メンバーで食農関連の異業種交流会の企画運営を行うなどしています。
日本公庫(農林水産事業)を選んだ理由
20歳の時、大規模農業経営に憧れて米国カリフォルニア州を視察した際、現地の方から「アメリカで大規模農業経営が成り立つのは、経営者の右腕を担う農業コンサルタントがいるからだ」という話を伺い、日本農業においても今後はコンサルタントが必要になると考え、農業者を金融面だけでなく総合的に支援している農林水産事業を選びました。
日本公庫の第一印象と入庫後の印象
「政府系」の「金融機関」ということでお堅い職場を想像していましたが、入庫してみると温和な方々ばかりの職場だったため安心しました(農林水産事業の取引先の大半が農林漁業者のため、「郷に入れば郷に従え」で、組織や職員の雰囲気自体が自然とマイルドになっていくのではないかと秘かに考えています)。
日本公庫の一番好きなところ
熱い想いを持った職員がそれぞれの事業にいることです。事業間異動で国民生活事業に勤務していた頃、職場の同僚と飲みに行き、お酒も深まったところで「どういう思いで日本公庫に入ったか」という話題になったのですが、普段淡々と仕事をしているベテラン職員から入庫間もない若手職員まで、皆が熱い志を持っていることを知り、「日本公庫の一番の強みは人だな」と確信しました。
就職活動のエピソード
選考がピークの頃、一度だけ選考に遅刻してしまいました。グループ面接に途中から参加し、背水の陣で思いの丈を述べたところ、まさかの選考通過。いただいたメールには「志士のような姿勢に感銘した」と書かれていました。諦めないことの大切さを学びましたが、その時は自省の念を込めて選考を辞退させていただきました。
就職活動をするみなさんへのメッセージ
進路を意識し始めた頃、大学のOBから「計画された偶発性理論(キャリアは偶発的なことによって決定される、その偶然は自らの手で引き寄せられることもある、という考え方)」という概念を教えていただきました。就職活動は、さまざまな業界や企業のことを親身に教えてもらえる貴重な機会です。今は新型コロナの関係で難しい面もあるかもしれませんが、時間が許す限り多くの企業に足を運び、先輩社会人との出会いを楽しんでください。