スタートアップ支援における対応力の向上に貢献していきたい

現在の仕事内容

主に、①スタートアップ向け融資の審査 ②スタートアップ向けのビジネスマッチングなどの成長支援 ③スタートアップ支援機関との連携を含めた関係構築 ④新事業を推進する中小企業を支援する支店のサポートを行っています。特に、①ではサービスやプロダクトが完成し、市場浸透・拡販を図ろうとしている段階(=レイター・エクスパンションステージ:一般的に実績が赤字で、当面も赤字が見込まれる段階)のスタートアップに対して、ベンチャーキャピタルや民間金融機関の専門部署と連携しながら、日本公庫の支店では取扱うことのない新株予約権付融資や資本性ローンなどを活用し、踏み込んだ融資の審査を行っています。

やりがいを感じる時

日常業務において、スタートアップ支援機関と連携しながら、スタートアップの支援に専門的に関与できる部署は、日本公庫において他にはなく、日々、仕事の面白さ、やりがいを感じながら業務に勤しんでいます。創業間もないながらもベンチャーキャピタルなどからまとまった金額の資金調達を行い、社会・企業活動の課題解決に資するサービス・プロダクトを開発・展開するチャレンジ精神旺盛なスタートアップと真剣に向き合い、日本公庫としてできること、できないことをしっかりと説明し、融資の条件、採り上げのタイミングなどをご理解いただけるよう、心がけています。

思い出に残るエピソード

中小企業庁金融課への出向経験です。金融課では、約2年間、主として日本公庫や商工中金が中小企業向けの金融施策を実行するために必要な予算関連業務に携わることができました。日本公庫が実施する貸付制度の立案に関与できたことで、日本公庫に戻ってからは、お客さまに対して貸付制度の立案趣旨を自分事として説明することができ、お客さまの納得感も高まったのではないかと感じています。新事業室では、スタートアップを取り巻く環境を踏まえた融資制度の創設・見直しを提案するなど、常日頃から現場でお客さまの生の声に接しているからこそできる、政策提言機関としての役割の発揮に貢献していきたいと思っています。

将来の夢

私自身が所属や関係する組織やチームへの貢献を通じて、自分自身の成長を実現できたと思っているので、今後も他者への貢献・「利他の心」を仕事上のテーマ・目標にして業務に取り組んでいきたいと考えています。現在所属する新事業室を含め、スタートアップと関係性の深い部署・地域での業務経験が長く、知識・経験を積んでいるところ、新事業室内の職員に限ることなく、支店職員に私の知識・経験を共有することで、日本公庫全体のスタートアップ支援における対応力の向上に貢献していきたいと考えています。

ある一日

8:50 出社
本日のスケジュールを確認し、本日面談予定のスタートアップA社やベンチャーキャピタルB社の情報を収集します
9:00 打合せ(面談準備)
課員と本日面談予定のスタートアップA社やベンチャーキャピタルB社に関して収集した情報の擦り合わせを行い、面談時のストーリーを検討します
10:00 スタートアップA社との来庫面談
日本公庫側は、私の他、課員と支店の担当者の3名。A社側は、CEOとCFOの2名。初めての面談のため、事業内容のプレゼンを受けた後、足元の業績、日本公庫への期待、日本公庫としてできることできないことなど、今後のスケジュールを打ち合わせします
11:30 課員からの相談対応
新株予約権付融資先が上場を検討しているようです。日本公庫として、どのように対応すべきか、課員と打ち合わせを行ったのちに、室長へ対応方針を伝達します
12:00 昼食
本店ビル内にある食堂や大手町界隈でランチをします。この時間を活用し、スタートアップ関連のニュースもチェックします
13:00 案件検討会
申込みのあったスタートアップC社への対応方針について、室長を筆頭とした関係者で打ち合わせを行います。重点的に調査するポイントの指示を受け、前向きに検討を進めることが決まりました
14:00 貸付りん議書の起案準備
課員がまとめたスタートアップD社に関する事業計画の分析・収支予想・資金繰り見込みの書類を確認し、修正を指示します
15:30 スタートアップE社とのオンライン面談
融資条件の確認のため、CEOとCFOとオンライン面談をします。課員が新株予約権の制度概要を説明するのを横で聞き、必要に応じで、CFOからの質問への回答をサポートします
16:30 ベンチャーキャピタルB社とのオンライン面談
審査中のスタートアップF社に対する評価・支援方針を確認します。面談の後半では、ベンチャーキャピタルB社が支援するスタートアップG社の紹介を受け、今度、面談をすることになりました
17:30 業務進捗の管理
スタートアップ各社の審査進捗状況を課員3名に確認し、今後のスケジューリングについて認識のすり合わせを行います
18:00 貸付りん議書の起案準備・課員との打合せ
日中、課員に修正をお願いした資料を確認し、明日朝一番の決裁を目指して、貸付りん議書を整えます。別の課員から審査の進め方に関する相談を受け、対応します
19:30 退社

Personal Message File

学生時代

サークル活動(野球)とアルバイト(和食レストランや結婚式場の配膳など)です。高校では、甲子園を目指す野球部員でしたが、大学時代もチームのメンバーやバイト仲間と一緒になって、何かに取り組んだり、目標に向かって進んだりすることを好み、熱中する傾向があります。

周囲からみた自分

前向き、プラス思考、突破力があると言われます。高校時代甲子園を目指す硬式野球部における過酷な体験を経て、物事を常に前向きに捉えることができる能力が養われました。困っている人がいると相談に乗りますが、私の特殊な思考回路を強制しないよう気をつけています。

好きな言葉

「フルカウント」です。小学校から野球をはじめ、高校では背番号15をつけて、補欠ながらも神宮球場で東東京大会の決勝戦を経験しました。「フルカウント」は、勝負の時です。仕事を含め、日常でも勝負の連続です。追い込まれたと感じるのか、それともその緊張感を楽しめるのか。私は、常に後者であれるよう、一日一瞬を大切に過ごしています。

社外活動での経験

広島豪雨の際、広島支店に勤務していたことから、災害復旧のボランティアに参加しました。見ず知らずの人たちが各地から集まって、一緒になって復旧活動に取り組む中で、個の力が集団の力へと代わり、一体感が醸成され、作業が格段に捗りました。この経験を通じて、目標の設定とチーム力の大切さを実感することができました。

日本公庫(中小企業事業)を選んだ理由

自分が成長できる環境があると感じたからです。私は、高校時代は野球部マネジャー、大学時代も野球サークルの主務として、組織を引っ張り上げるよりも、底上げする役割を担っていました。自身が所属する組織のために、役割を全うする中で、さまざまな経験をし、成長を実現できました。数多くの中小企業と接し、中小企業のために働くことで、自身の成長が実現できるのではないかと考え、日本公庫の中小企業事業を選びました。

日本公庫の第一印象と入庫後の印象

入庫前に抱いていた印象と全く変わりませんでした。入庫前にお会いした職員の方々から聞いた業務内容、仕事へのやりがい、また、職員の方々が醸し出す雰囲気が日本公庫にそのままありました。若い時から担当する会社を持たせてもらい、社長を含む経営陣とひざ詰めで話し合った経験を通じて、着実に成長を実現できたと思っています。

日本公庫の一番好きなところ

入庫間もない時期から担当する会社を持たせていただき、上司のサポートを得ながらではありますが、仕事を任せてもらえる雰囲気があります。仕事を任せてもらうことで、担当する会社への関心が高まり、関連する知識の修得に務め、修得した知識が他の会社や地域でも役立つという、業務と学習の好循環が実現できることが日本公庫の魅力です。

就職活動をするみなさんへのメッセージ

就職活動は、数多くの企業を知ることができ、働いている方々の声を直接聞くことのできるまたとないチャンスです。興味を持った企業を良く調べ、その企業で働く方々に(できれば複数人)、会って話を伺うことをお勧めします。お会いする方々から醸し出される雰囲気は、その会社の雰囲気そのものです。就職活動を通じて自分の成長を実現できる企業をぜひとも見つけて出してください。