お客さまそれぞれに合った経営支援に取り組む

現在の仕事内容

福島県の県南、南会津エリアを担当し、農林業、食品企業のお客さまへの営業、融資、経営支援業務を行っています。福島県の農産物については、東日本大震災、原発事故に端を発した風評被害が未だに残っています。また新型コロナウイルス感染拡大に伴う飲食・観光需要の低下による単価下落・販路縮小など、苦しい経営環境下で懸命に努力されている経営者が多い地域です。そのような環境下で、担当者として融資を中心とした金融支援、課題解決支援を中心とした非金融(コンサルティング)支援の両面から、経営改善に向けて何がベストか、一緒に悩み、考えながらお客さまそれぞれに合った経営支援に取り組んでいます。

やりがいを感じる時

お客さまの経営のターニングポイントに立ち会うことが出来るのが面白さであり、やりがいだと感じます。特に大きな投資をする場面では、お客さまも将来に向け真剣かつ覚悟を持って相談されます。担当者も実現可能性の見極め等、時に難しい判断を迫られます。しかし、お客さまへの丁寧なヒアリングやさまざまな情報収集を行ったうえで、成功する!と判断して融資し、事業完成後に訪問した際、順調に経営改善が進展している様子を見ると、お手伝いができて良かった!と嬉しくなります。また経営者から、「寺澤さんが担当で良かった」と直接感謝の気持ちを聞くことができるのも、この仕事の醍醐味だと思います。

思い出に残るエピソード

自身の実力不足から融資できなかった案件が印象に残っています。入庫4年目に新規の食品加工業者から相談を受けました。その事業者は市場流通しない野菜を珍しい商材に加工する面白い取組みを計画しており、前向きに融資審査を進めようとしました。しかし、社長が経営していた別会社が、過去の経営不振時に受け入れた出資者に乗っ取られ、経営権を失う一方で会社の保証債務だけ負う事態になっていました。上司と共に保証債務が残る金融機関と打合せするなど打開策を探るも見いだせず融資できませんでした。今となっては融資すべきか否か正解は分かりません。しかしもっとうまく仕立てることができたのでは?と今でも考えることがあります。この経験は、融資担当者として実力をつけなければ、と強く思うきっかけになっています。

将来の夢

非金融支援、コンサルティング分野で活躍できるエキスパートになりたいと考えています。農林水産事業では近年、非金融支援、コンサルティングの強化に取り組んでいますが、自分自身まだまだお客さまの経営課題に対応できる知識、経験が不足していると思います。昨今、金融機関は融資などの金融業務+αを求められる状況となっており、農林水産事業は農林漁業金融のエキスパートとしてお客さまからの大きな期待を感じます。担当者として、一人でも多くのお客さまのお役に立てるよう自己研鑽に励んでいきたいと思います。

ある一日

8:00 自宅を出る
早めに会社の近くに寄り、カフェでコーヒーを飲みながら読書
8:50 出社
当日のスケジュール確認。メールチェックを行い、仕事の段取りを作ります
9:00 社内での打合せ
本店からの指示事項の共有や1週間のスケジュール確認などを行います
9:10 稟議書作成
お客さまからいただいた資料をもとに融資審査の稟議を作成。難しい案件は上司と相談しながら対応します
11:00 出張
私の担当エリアが遠方のため、新幹線に乗って移動し、現地でレンタカーを借りてお客さまを回ります
12:00 昼食
お客さまのお米を使っていると聞いたトンカツ屋へ。美味しいお店を食べまわるのは出張の楽しみの一つです
13:00 面談
借入相談面談。お客さまの経営状況や投資に対する想いを丁寧に聞き取ります
14:30 担保実査
提供いただいている不動産などの現地調査。時に泥だらけになりながら、写真を撮ります。その間に経営者とざっくばらんなお話をしつつ、信頼関係構築に努めています
16:30 報告書作成
出張での面談記録などを作成します。急ぎの用件や重要な情報については上司に口頭で報告することもあります
17:10 退社
仕事が溜まっていなければ定時で退社。オンオフのメリハリをつけることを心がけています
23:00 就寝
プライベートはプライベートで時間を有効に使い、翌日に備えて就寝します

Personal Message File

学生時代

小学校から大学まで野球をやっていました。特に高校時代はほぼ野球漬けの毎日で練習も厳しかったですが、その時に身に付けた根性と、チームメイトとの助け合いの精神は今でも人生の糧になっていると思います。

周囲からみた自分

”親しみやすい”と言われることが多いです。一長一短ありますが、フランクな雰囲気を出すことでお客さまから「気軽に相談していいんだ」と思って貰えると思います。実際に何でも話せる関係性が築けているお客さまもいるので、こういう融資担当者がいてもいいのかなと自己肯定しています。

好きな言葉

「不撓不屈」。野球部時代、高校の最後の大会前にチーム全員で帽子のつばに書いて以来、この言葉が好きです。どんな辛い、困難なことがあっても強い気持ちを持って立ち向かうことが自身の成長に不可欠だと思っているので、これからもこの精神を守っていきたいです。

休日の過ごし方

趣味を満喫しています。新型コロナウイルス感染症が拡大する以前は草野球や旅行などアクティブに活動していました。コロナ禍で外出自粛になってからは競技麻雀に興味を持つようになり、打牌選択などの研究をMリーグというプロリーグ戦を観戦しながら勉強しています。

社外活動での経験

最初の配属先である長崎支店勤務時は野球の社会人サークルの運営、東京勤務時は草野球チームの運営メンバーとして活動していました。さまざまな人を束ねる経験は仕事でも活かせると思いますし、プライベートで社外の人と積極的に交流することで、全国転勤ならではの幅広い人脈形成が可能です。

日本公庫(農林水産事業)を選んだ理由

大学時代に通っていたビジネススクールで起業ビジネスモデルを考える機会がありました。業界分析などを行っていくうちに、第一次産業の将来性を感じるようになり、実際に携わる方のための仕事をしたい!と強い想いが芽生え、農林水産事業を志望しました。

日本公庫の第一印象と入庫後の印象

入庫前の第一印象は、堅苦しく、各々が黙々と仕事をするイメージがありました。しかし入庫後はそのイメージが一掃されました。先輩や上司の方々は優しくフランクに話せますし、お互いに意見を言い合う、相談しあう企業風土があると思います。

日本公庫の一番好きなところ

政策金融機関として一歩踏み込んでリスクを取れるところです。大型投資や新規就農者支援など、民間金融機関では対応しにくい事業構想に対し、日本公庫は事業の妥当性が認められれば支援できる環境にあります。担当者の方針が尊重されることも多く、責任を感じることもある一方、大きなやりがいでもあります。

就職活動のエピソード

仲の良い友人と毎週ファミレスに集まっては面接練習やエントリーシートの見せ合いをしていました。励ましあう人がそばに居たからこそ乗り越えることができたのかな、と今となっては思います。今でもその友人とは定期的に会っていて、友情を深めるきっかけにもなりました。

就職活動をするみなさんへのメッセージ

エントリーシートが通らなかったり、面接で落とされたり、精神的に苦しく感じる時もあると思います。でも、それはあくまでその会社との相性の問題で、あなた自身が否定されているわけではありません。ぜひ皆さんに合う会社と出会う旅を、大変だと思いますが楽しんでください。その会社が日本公庫であれば幸いです。