農業の「担い手」を支援するために新規就農者向けの融資の普及・推進に取り組む

現在の仕事内容

新事業室は、新たな技術の開発や特色のあるサービスの提供などにより、次世代を担う可能性のある中小・ベンチャー企業を支援するため、2012年4月に設置された部署です。
当室では、ベンチャーキャピタルや証券会社など外部のベンチャー支援機関や全国の支店と連携し、成長可能性の高いベンチャー企業の発掘を行うとともに、現時点では実績が乏しい企業に対しても、事業内容などをじっくりと把握し、成長可能性を秘めていると判断できた場合には、一歩踏み込んで融資を行っています。
新しい事業に取り組む企業が成長しなければ、日本の国際競争力が低下してしまいます。このため、政策性を発揮すべく、資本性ローンや新株予約権付融資制度などを活用し、積極的にベンチャー企業支援に取り組んでいます。

やりがいを感じる時

当室の仕事の醍醐味は、先端技術を持つベンチャー企業の話を聞く機会が多いことにあります。融資相談に来られるお客さまからは「自社の製品・技術が世界を変える!」といった内容をよくお聞きしますが、新しい事業・製品の将来性や成長性を判断するのはとても難しいことです。審査の過程では、事業の核となる先端技術等について学ぶために、専門知識を有する大学等の研究機関、ユーザーとなる大手企業等にヒアリングを行うことが多々あります。また、お客さまが作成した事業計画をブラッシュアップさせるためにお客さまと議論を重ねる必要もあります。このように時間をかけて融資を実行したお客さまから「事業が軌道に乗った」、「IPOを果たした」等のご報告をいただけたときに、やりがいを感じます。

思い出に残るエピソード

あるベンチャー企業の決算状況を調査した結果、不適切な会計処理が発覚した案件がありました。同社はIPOを視野に入れる等、上昇志向の強い企業でしたが、その考え方が強すぎたことが裏目に出て、結果として会計処理が実態と乖離した内容となっている状況にあり、融資検討を中断せざるを得ませんでした。
社長に対しては、起業から現在に至るまで、技術開発を含めて必死に頑張ってきたにもかかわらず、このような処理を行うとこれまでの努力の全てが水泡に帰すこと、支援を受けてきた出資者のみならず、何といっても社員を裏切る結果になりかねないと伝えました。その結果、社長から「指摘をしていただいたことを感謝したい。実態を全ての関係者に開示し、再度日本公庫に申込をできるようにしたい」との言葉をいただきました。
お客さまとは膝詰めで対峙し、企業を良く知ることが大切です。その上で、自分の言葉で話をしないことには、相手の心に響かないと思います。自社のことを良く知らない人間に対しては、相手も胸襟を開いて話をしてくれないのではないでしょうか。

将来の夢

日本経済・地域経済の活性化のためには、ベンチャー企業の育成・発展が不可欠だと考えます。しかしながら、製品の販売実績が乏しく、実績決算が赤字の企業は、間接金融市場からの資金調達はもちろん、ベンチャーキャピタル等直接金融市場から資金調達をすることもできません。いかにキラリと光る先端技術を有していても、資金調達ができなければ、その技術を活用した製品の開発や受注増加時の量産には決して取り組めません。その結果、事業化を諦めてしまうケースや、最悪の場合破綻してしまう企業も存在します。多くの有望な企業のファインディングに努め、将来のわが国の産業を支えるような企業を1社でも多く支援していきたいと思います。

ある一日

8:30 出社。メール、スケジュールの確認を行う
10:00 課員と融資案件の打合せ。ベンチャー企業は、他に例のない技術を活用したものが多いため、どのような切り口で検討・評価を行うかポイントを整理
11:00 来客対応。証券会社から案件の紹介を受ける。最近のIPO動向等についても意見交換
12:00 本社ビルの食堂で新事業室のメンバーとランチ
13:00 取引先を訪問しビジネスモデルについて議論。いかにして事業を軌道に乗せていくかビジネスモデルのブラッシュアップを行う
15:00 課員が作成した審査資料、貸付りん議書類等のチェックを行う
16:00 ベンチャーキャピタルのキャピタリスト向け勉強会を実施。勉強会後には、具体的なベンチャー企業への対応等について個別に相談を受ける
18:00 課員の仕事の進捗状況を確認。必要に応じてアドバイスを実施
19:00 退社。学生時代の友人と居酒屋へ
21:00 帰宅。書籍、TV、インターネット等を通してベンチャー企業に関する情報収集
24:00 就寝

Personal Message File

学生時代

大学3年までは、テニス三昧の日々を送っておりました。4年になってからは、ゼミで専攻していた認知心理学の研究にも力を入れ、大学院生とともに実験等を行ったものの、遅きに失した感は否めませんでした。

日本公庫(中小企業事業)を選んだ理由

日本公庫中小企業事業は若いうちから多くの経営者と話ができることに魅力を感じました。どのような企業でも創業から現在に至るまでにさまざまなストーリーがあり、経営者としてどのような判断を行ってきたか、その経験を聞くことが金融マンとしての血となり、肉となるのだと思います。

周囲からみた自分

前向きで、熱い、(良く言えば)肯定的に物事を進めるタイプだと言われます。肯定的すぎて、上司からブレーキを踏まれることもありますが…。最近では、部下から「分析系タイプ」と言われることもあり、自分の中にも小さなブレーキが搭載されたのではないかと思います。

日本公庫の第一印象と入庫後の印象

真面目な人が多い会社だと思いました。資格を取得するために自己研鑚に取り組むなど勉強熱心な人も多く、中には自発的に大学院に通う人もいます。「自分も頑張らねば!」と刺激を受けることが多々あります。

好きな言葉

吉川英治の「我以外皆我師也」という言葉です。どのような人からも、自分に勝る部分を見つけ、自分のものにしようとする、という意味です。日常の業務の中でも、上司や先輩のみならず部下や後輩からも学ぶべき点は多いと感じています。

就職活動のエピソード

私は、業種を問わず、いろいろな企業にエントリーしました。面白いエピソードとしては、FM放送局の「企画部門」に応募したこともありましたが、何の手違いか「DJ/アナウンサー部門」にエントリーしていたことが発覚。自分の声を吹き込んだテープを提出させられた時点で、間違いに気が付くべきでした…。

休日の過ごし方

家族との時間を大切にしていますが、テニスや水泳などの運動もしています。また、大学院等で開催されるベンチャーファイナンスや経済学・経営学等の勉強会やセミナーにも積極的に参加し、業務に活用しています。

就職活動をするみなさんへのメッセージ

自分の「軸」をしっかり持つようにしてください。そのために企業研究をしっかりしたうえで、その企業で「何をしたいのか、何が出来るのか」をよく考えてください。企業研究が不十分では「軸」がぶれて言葉が軽くなってしまいます。企業研究をする中で、新しい技術や産業を育むベンチャー企業支援に興味のある方は、ぜひ中小企業事業にチャレンジしてください!