お客さまインタビュー事業継続には金融機関を含めたより多くの支えが必要

平成28年11月28日掲載

NPO法人きらり(山口県長門市)
理事長 村岡 章 様

●Mission
障がい者が自らの意思で考えて行動し、地域の中で自分らしく生活していける社会をつくること。
理事長 村岡 章 様
Q. どのような事業をされているのですか。

当法人は、長門市内で唯一となる放課後等デイサービス事業及び児童発達支援事業を運営し、障害のある子どもに対して日常生活における動作の習得や集団生活への適応訓練等を行っています。言語指導や運動指導等の一般的な療育に加え、ホースセラピー(乗馬や馬の飼育等を通じて、精神及び運動機能を向上させるリハビリ方法)を取り入れながら、子どもの心身の発達・健全育成に取り組んでいます。
また、デイサービス等を利用していた子どもたちが成人後に働ける場所の提供が必要だと考え、平成28年4月から就労継続支援A型事業を開始しました。そこでは、牛の飼育管理や草刈り作業、野菜の栽培・包装・出荷作業といった農業を主とした作業を行っており、農家の人手不足解消や耕作放棄地の解消という役割も担っています。
将来的には障がい者に住む場所(グループホーム)を提供し、障がい者が地域の中で安心して暮らせるような支援体制を構築したいと考えています。

Q. 借入金のお使いみちは何ですか。

就労継続支援A型事業(農作業等)で必要となる備品・消耗品の購入や、人件費の支払いに充てる運転資金として利用しました。

Q. 日本公庫に相談された経緯を教えてください。

創業以来、資金が不足した際は代表者個人の自己資金で対応してきましたが、自ずと限界があり、外部からの資金調達によって財務体質を改善する必要性も感じていたため、金融機関からの借入を検討しました。日本公庫に相談したのは、市の商工会の方から紹介されたことがきっかけです。NPO法人でも借り入れできるのか初めは不安でしたが、担当者の方に親切・丁寧に対応していただき、スムーズに融資を受けることができたので、とても感謝しています。

Q. これからソーシャルビジネスを始める方へのメッセージをお願いします。

NPO法人は事業として成り立たないのではないかと言われることもありますが、私は事業性は十分にあると思っています。一方で、収益力は高いとは言えず、資金繰りが楽ではないことも確かです。事業として継続していくには、より多くの方に共感していただき、支援者・協力者を増やしていくことが重要だと考えています。そのためには、自らの想いを丁寧に伝え、理念や活動内容等を積極的に発信していくことが何よりも大切です。私自身、多くの方の支えがあったからこそ今までやってこられたと思っています。

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