■音羽電機工業株式会社 [兵庫県尼崎市]
自社の知識と技術を海外へ継承、
みんながハッピーになる地域貢献を
SDGsゴール
 

SDGsゴール


製品の販売から免雷対策の提案まで、雷専門のエンジニアがビジネスをサポート
企業情報
 1946年創業。雷対策を専門とし、避雷器の製造販売、雷対策コンサルティング、電源トラブル対策などの事業を展開。インターンシップで受け入れたルワンダ人留学生を通じて、ルワンダの雷害対策に取り組む。
利用した
公庫融資
新型コロナウイルス感染症特別貸付
取組み内容
ルワンダ人留学生との交流から始まった現地の雷対策プロジェクト
 兵庫県尼崎市に本社を置く音羽電機工業(株)は、日本で唯一「雷対策」を専門としている企業です。主力製品の避雷器(※)は国内トップシェアを誇り、製品の開発・製造・販売をはじめ、雷対策コンサルティングなど幅広い事業を展開しています。
 また、同社は、世界で最も発雷が多いと言われる東アフリカのルワンダ共和国からの留学生を受け入れたことをきっかけに、ルワンダでの人・モノに対する雷被害を軽減するプロジェクトに携わっています。
(※)避雷器とは、落雷によって発生する異常な電気が電源線や通信線を伝って建物内へ侵入した場合に、電気設備や電子機器類、データの損失などの機能障害を起こさないように保護する機器。
千の丘の国と言われるルワンダの風景
ルワンダでは近年、国を挙げてICTが加速しています。

 音羽電機工業(株)では、まずは雷に対する知識や技術を伝え人材教育を図ろうと、日本国内で教育カリキュラムを実施しました。また、京都大学と一緒に連携したワーキンググループを作り、雷に対する知識を遊びながら、雷が鳴った時、自然に安全な行動ができるように学べるようなゲームを考案。日本の小学生約30人と一緒に考え、それを現地で使えるようにブラッシュアップしました。

現地のパートナーと連携することで持続可能な社会を創る
 ルワンダとの交流のきっかけとなった留学生は現地ルワンダの技術窓口として活躍するなど、同社との交流は継続しています。
 地域の課題を地域で解決する。SDGsが目指す持続可能な社会に貢献するために、音羽電機工業(株)では、製品を販売するだけではなく技術と知識を継承し、それを現地モデルとしていくことを考えています。「私たちがアフリカで実施した活動が結果的にSDGsにつながりました。まずは現地のパートナーと連携しながら情報発信をしていくこと。それをきっかけにルワンダ式の雷対策が確立し、それが隣国へと広がっていけば、みんながハッピーになる。小さい国でも知識と技術でこれだけのことができるんだということを見せていきたいですね」と常務取締役の吉田厚さんは、アフリカでの雷対策ビジネスのこれからを見据えています。
 「キラリと光れ。」音羽電機工業(株)の社是にあるように、ルワンダでのアクションは今、地域の魅力をますます輝かせています。こうした取組みが評価され、同社は2020年8月にJICA-SDGsパートナーに認定されました。
ルワンダと音羽電機工業(株)の技術交流の様子。
アフリカのICTインフラを支える仕組みづくりが評価され、JICAよりJICA-SDGsパートナーに認定されました。
成果・効果
など
 雷対策の機器運用ノウハウなどを含む技術や知識の継承などによって、SDGsのゴール9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、ゴール11「住み続けられるまちづくりを」、ゴール13「気候変動に具体的な対策を」などに貢献しています。
地域のために何ができるか。それがSDGsの原動力
音羽電機工業株式会社/常務取締役 吉田 厚  相手の立場で地域貢献を考え、「自分たちの知識や技術で何ができるか、何のためにこれを行うのか」を詰めていくと、SDGsの輪郭が見えてきます。それはビジネスおいても有効な戦略となるはずです。
音羽電機工業 株式会社
〒661-0976
兵庫県尼崎市潮江5-6-20
TEL06-6429-9591
https://www.otowadenki.co.jp