■岡崎ぎゃざ造形教室 [愛知県岡崎市]
「廃材の再利用」×「教育」で、
新たな事業を展開
SDGsゴール
 

SDGsゴール


造形教室の様子
プロフィール
 平成29年に事業開始。岡崎市内の企業や家庭から出る木材等、他の工作教室では見たことのない素材を工作に活用し、子ども向け造形教室の運営を行う。
取組み内容
廃材を利用し、子どもたちに表現できる場を提供
 岡崎ぎゃざ造形教室は、6~12歳を対象にした子ども向け造形教室で、市内でアパレルセレクトショップ「abundantism」を経営する樋口雄太さんが企画運営を行っています。樋口さんとパートナーの大島さんは、学生時代からアパレル業界の大量生産・大量廃棄の現状に疑問を抱き、使われない生地を使った服作りに取り組むアパレルショップを起業しました。その後、視野を広げてみるとアパレル業界以外でも、多くの廃材が出ていることを知り、そうした廃材を再利用したいという思いと、子どもたちに表現できる場を提供したいとの思いから、同教室を立ち上げました。

SDGsの理念を活用し、地域と協調した事業運営
 岡崎ぎゃざ造形教室では、市内のリサイクル事業者から譲ってもらったクッション材、木材、生地の切れ端、ファスナー等を素材として利用し、地域と連携して廃棄物の削減に取り組んでいます。樋口さんによれば、SDGsの発想を伝えることで、子どもたちが自主的に家庭でいらなくなったものを教室に持ち寄る等、子どもたちの行動に変化が表れるといいます。
 また、この教室では作品をお手本通り作るのではなく、何を作るか、どう作るかなどのプロセスを子どもたち自身が考えます。こうした取組みについて樋口さんは「子どもたちは遊びやものづくりの中で、廃材を別のものに見立てて、作品をつくる。そうした過程の中で、自分で考え→選び→行動し→形にする力を養い、主体的な考えを育んでほしい」と語っています。
 さらに、子どもたちが作った作品をデザインにしたオリジナルTシャツを樋口さんのアパレルセレクトショップで販売する試みも行っています。この試みでは、売上の10%は子どもたちに還元し、得たお金をどう使うかも『こども会議』で決めるという金融リテラシーの教育にも取り組んでいます。
 今後は、岡崎市以外の地域にも教室を展開してほしいとの声に応えるべく、教室の多店舗展開に向け、動いています。
様々な色や形の廃材を使います。
自分で考え様々なものに見立てます。
出来上がった作品
日本公庫の
支援
 事業内容のプレスリリースのご提案や岡崎ビジネスサポートセンターへの取次ぎによるビジネスマッチングサポートを通じて、お客さまの本業支援を実施。
成果・効果
など
 造形教室で子どもたちへSDGsの理念を伝えるなど、SDGsのゴール4「質の高い教育をみんなに」に貢献しているほか、市内の業者と連携して、廃材を使用した事業運営を行うことでゴール12「つくる責任 つかう責任」やゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」に貢献、さらに地域の活性化(ゴール11「住み続けられるまちづくりを」)にも貢献しています。
「当たり前」を積み重ねることがSDGsに繋がる
岡崎ぎゃざ造形教室/代表 樋口 雄太  SDGsは大事なことですが、そればかりを考えていると方向性を見失うことがあります。例えば、そのままだと廃棄してしまう余剰在庫を活用する方法を考えることは大切ですが、それよりも重要なことはそうした余剰在庫を発生させない仕組みを作ることです。何が本当に重要なことかを見極め、当たり前にやるべきことを取り組んでいく。その先にSDGsがある気がします。
岡崎ぎゃざ造形教室
〒444-0047
愛知県岡崎市八幡町2-30
https://okagyaza.jimdosite.
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