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中小公庫レポート08-1


中小公庫レポート「事業承継を契機とした経営革新」について

 中小公庫総合研究所は、今般、中小公庫レポート「事業承継を契機とした経営革新」を発行した。
 本レポートは、中小企業の事業承継を経営革新の好機としてとらえ、実際に事業承継を契機に経営革新を実現した中小企業の成功事例を事業承継の形態別に整理するとともに、後継者の経営力の形成や発揮、事業承継を契機とした経営革新のための要素や留意点を示したものである。

 
  • 1. 中小企業における事業承継の現状

    当総合研究所のアンケート調査によると、代表者が60歳代の40.1%、70歳代以上の30.6%の企業において後継者が決まっていない。
    事業承継の課題については、「後継者の教育(経営能力の承継など)」と回答した企業の割合が最も高い。
    創業者に比べて後継者のほうが、「新たな経営体制の構築」に取り組む割合が高く、そうした企業は、他の経営革新に取り組む割合も高い。
  • 2. 事業承継を契機に経営革新を遂行した中小企業の特徴

     事業承継を契機に後継者が経営革新に取り組んだ17社の具体的事例を分析したところ、以下にすように、共通する取組みがみられた。

    先代経営者が後継者と日常的なコミュニケーションを図り、後継者に重要な経営判断を任せて育成するなど、先代経営者の配慮やサポートによって後継者の経営力の形成が促進される。

    後継者が、①開かれた組織経営、②自立型社員の育成・活用を特徴とする「後継者特有のリーダーシップ」を発揮している。

    後継者が、①経営方針、スタンス、ビジョンの明確化、②綿密な社内外とのコミュニケーション、③理論、数値などの具体的な根拠の明示、④新規投資、撤退などの大きな転換点に臨んで社内外の説得、理解、合意形成を行っている。

    後継者が、①組織再編成、②意思決定や指揮命令系統の見直し、③従業員の育成、意識改革、④社内ルールの明確化、⑤マネジメントシステムの認証取得などといった社内体制整備を行っている。