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中小公庫レポート07-08

中小公庫レポート「ものづくり基盤の強化と技能承継」について

 中小公庫総合研究所は、今般、ものづくり基盤強化のための技能承継のポイントをまとめた中小公庫レポート「ものづくり基盤の強化と技能承継」を発行した。
 本レポートは、中小企業の今日的課題ともいえる技能承継に積極的に取り組んでいる中小製造業者のケーススタディを通して、ものづくり基盤の強化を図るうえで技能承継をどのように行っていけばよいかについて、そのポイントをまとめたものである。

 
  • 1. 中小製造業における技能承継の現状と課題

     中小公庫総合研究所が実施したアンケート調査によると、ベテラン従業員の退職等に伴う技能喪失について、「影響がある」または「当面影響は小さいが、いずれ問題となる」と回答した企業の割合は合計で59.7%と過半数にのぼっている。
     
     ベテラン従業員の退職等に伴う技能喪失について「影響がある」と回答した企業の中で、技能承継に「取り組んでおり、うまくいっている」企業の割合は29.4%と低く、多くの企業が技能承継に取り組んでいるもののうまくいっていない、または取り組んでいない状況である。
     
     技能承継がうまくいかない、または取り組んでいない理由をみると、「ベテラン従業員の指導スキル・ノウハウの不足」「若手従業員の能力の不足」「若手従業員等の不足・採用難」などが上位を占めており、教える側のベテラン従業員と、教えられる側の若手従業員の双方に課題がある。
  • 2. ものづくり基盤強化のための技能承継のポイント

     技能承継に積極的に取り組む機械金属関連の中小製造業者12社の具体的事例を分析したところ、以下に示すように、共通する取組みがみられた。

    ①経営理念やビジョンを共有し、技能承継を企業戦略と一体のものとして位置づける
    ②技能承継を人材マネジメントとして位置づける
    ③技能承継のしくみを、生産現場を起点とした全社的な経営システムとして構築する

     これらの技能承継の取組みにおいては、人と人とのコミュニケーションが重要であり、コミュニケーション円滑化のためには、組織設計上の工夫や経営者のリーダーシップの発揮も重要である。