TOP > 中小企業事業 > 中小公庫レポート・調査レポート一覧 > 中小公庫レポート「中小観光ホテル・旅館の高度化戦略」について
中小公庫総合研究所では、環境変化等に対応して事業基盤の強化を実現している11社の先進的な中小観光ホテル・旅館の取り組みに着目して、その事業展開の方向性を考察したうえで、それら企業の戦略などを取りまとめた。
中小観光ホテル・旅館の事業環境について短期的側面を見ると、近年の景気拡大に伴う個人消費の回復などにより、ようやく明るい兆しが見えはじめている。また、政策支援面においても、政府が「観光立国」や「サービス産業の生産性向上」の実現に向けた様々な施策を策定するなど、充実が図られつつある。
一方、国民1人当たりの宿泊観光旅行における年間宿泊数は、1991年の3.06泊をピークに2004年の1.92泊まで大きく減少している(観光白書)。また、日本観光旅館連盟の会員施設の総宿泊単価は、1993年以降13年連続で低下するなど、事業環境について長期的側面を見ると、悪化の一途をたどって来たことがうかがえる。このため、観光ホテル・旅館の単価及び稼働率は、過去の水準から大きく低下している。すなわち、中小観光ホテル・旅館の事業環境は、近年の改善の兆しを考慮したとしても、依然として厳しい状況にあることに変わりない。
本レポートは、こうした厳しい事業環境下にあっても、高い稼働率と相応の収支を維持し、事業基盤の強化を実現している先進的企業の取り組みを観察することにより、中小観光ホテル・旅館における事業展開の方向性と経営の高度化を実現するための戦略の示唆を得ることを目的としている。
第1章 中小観光ホテル・旅館を取り巻く環境変化と対応
1.観光ホテル・旅館の立地特性
2.観光ホテル・旅館をとりまく環境の大きな変化
(1)観光資源(温泉)の変化
(2)商圏の変化
(3)ニーズの多様化
3.環境変化に対応する中小企業の事例
(1)第1の事業展開(域内連携)
(2)第2の事業展開(域内複数館展開)
(3)第3の事業展開(広域複数館展開)
(4)第4の事業展開(非集積地展開)
(5)外国人の集客による事業展開
4.インプリケーション
第2章 中小観光ホテル・旅館における観光資源の活用
1.観光ホテル・旅館と観光資源
2.事例企業にみられる観光資源の取り込み
(1)事例企業の立地環境と観光資源の活用
(2)観光資源のハード、ソフトへの活用
(3)観光資源を活かすことこそが差別化
第3章 中小観光ホテル・旅館の経営の高度化
1.個別の戦術・改善策の概観
2.先進的中小観光ホテル・旅館の戦略
(1)設備投資戦略
(2)販売戦略
(3)人材戦略
(4)中小観光ホテル・旅館のイノベーション
3.中小観光ホテル・旅館の経営の高度化(まとめ)
事例紹介