TOP > 中小企業事業 > 中小公庫レポート・調査レポート一覧 > 「健康食品ブームと中小企業のビジネスチャンス」について
中小企業金融公庫総合研究所では、健康志向の高まり等を背景に健康食品ブームが一層強まる中で、健康食品の効能・効果、安全性に対する消費者ニーズに対応して創設された「保健機能食品制度」に着目し、健康食品業界における中小企業のビジネスチャンスについてレポートを取りまとめた。
1.健康食品業界の現状と動向
多種多様な健康食品が出現する中で、効能・効果や安全性等に係る適正な情報を入手したいという消費者のニーズが高まっており、そのニーズに応えるとともに、不適切な表示や虚偽・誇大広告の増加を防止するため、2001年以降、「保健機能食品制度の創設・拡充」や「表示・広告に係る規制の強化」が推進されている。
2.健康食品の需要の現状と動向
消費者に対し「商品名」や「保健機能」等に係る情報を円滑に伝え健康食品の販売を拡大するためには、「特定保健用食品」の表示許可等の取得と強力な広告宣伝が不可欠である。中小メーカーにとっては大手メーカーとの連携(販路活用、共同事業等)などによって、「商品名」や「保健機能」等に係る情報を広範に伝え拡販を図ることが有効である。
3.「特定保健用食品」への取組みの現状と見通し
研究開発や許可申請に多額の投資を要する等負担が大きいにもかかわらず、中小企業者においても「特定保健用食品」の表示許可取得が積極的に行われている。その動機付けとしては、多種多様な競合製品との間で差別化を図る上で「特定保健用食品」の表示許可等を取得することが有効であるという意識が強く働いていると考えられる。
実際に「特定保健用食品」の製造・販売に取り組む中小企業者の事例から、取り組みのポイントとして次の点が指摘される。
(1)自社及び取扱製品のポジショニングの把握
(2)的確な「製品コンセプト」、「ターゲットとする顧客ユーザー」の設定
(3)現有の経営資源の効率的かつ効果的な配分・投入
(4)積極的な外部資源の活用
消費者に対して、取扱食品の効能・効果や安全性、摂取上の注意を明示し適正な商品情報を伝えることは、健康食品メーカーとしての信頼を確保するためには不可欠な取組みである。さらに「特定保健用食品」の表示許可件数が増え、表示だけでは差別化が図りにくくなる中で、着実に生産・販売していくためには、(1)~(4)のような取組みが肝要と言える。