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中小公庫レポート04-10
中小公庫レポート「欧米主要国の中小企業向け政策金融~制度の違いを生み出す背景~」について
中小公庫総合研究所では、欧米主要国(フランス、ドイツ、米国、英国)の中小企業向け政策金融制度について、直近の実態のみではなく、その制度が生み出された背景を、政治・経済的要因や歴史的経緯を踏まえて調査した標記のレポートを取りまとめた。
なお、本レポートは(株)野村総合研究所への委託調査の成果をもとに当公庫総合研究所において編集を行った。
本調査にあたって留意した点は以下の通りである。
①政策金融制度の違いを生み出す背景に着目
②中小企業向け政策金融における特徴的な取組みについてとりまとめ
③幅広いヒアリングの実施
また、本レポートの構成は以下の通りである。
- 1. フランス
政策金融機関BDPMEによる直接融資(民間との協調融資)と保証の2本立てとなっている。1980年代前半の高金利に苦しむ中小企業の資金調達を支援するために直接融資機関(CEPME)が、ベンチャー企業支援のために保証機関(SOFARIS)が設立された。その後金融自由化の進展で両機関が課題を抱えたことに伴い中小企業支援のあり方が再検討された結果、1996年にBDPME(持株会社)が設立され、その下にCEPME、SOFARISが置かれ、民業補完をベースとする現在の形となった。
- 2. ドイツ
政策金融機関である復興金融公庫(KfW)による民間金融機関を経由した間接融資が中心となっている。ドイツでは戦後復興のために国による金融支援が必要とされたが、①同国では既に金融機関(貯蓄銀行、商業銀行、協同組合銀行)の店舗網が充実していたこと、②KfWの原資となったERP特別資産(マーシャルプラン)の安定運用が必要であったことから間接融資の方式となった。
- 3. 米国
連邦(中小企業庁による保証)と州(融資、保証など)の支援が併存している。現行制度成立の背景としては、①小さな連邦政府の志向、②中小企業者の独立志向が強く政府の市場介入を嫌うこと、③直接融資の原資確保が困難であること、があげられる。
- 3. 英国
政府機関のスモール・ビジネス・サービス(SBS)による保証が中心となっている。産業再生の必要性等から中小企業の重要性が注目され、1981年に小規模企業融資保証制度(SFLGS)が創設、2000年からSBSがそれを引き継いで実施している。