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中小公庫レポート04-3
「シニア市場に注目する中小企業の戦略と課題」について
中小企業金融公庫総合研究所ではシニア市場に参入する企業30社の事例調査を通して、中小企業がシニア市場に参入する際のマーケティング上の留意点等をまとめた。概要は以下の通りである。
なお、本調査はみずほ情報総研(株)への委託により実施した。
- 1.シニア市場の概況
少子高齢化の進行に伴い、シニア市場の重要性はますます高まる。大多数のシニアは「それなりに元気」な状態を維持しており、アクティブで意欲的な毎日を過ごしている。シニアは経済状態、消費水準や嗜好などの面で、他の年代に比べてより多様であり、商品・サービスを購入するにあたっての判断基準は千差万別である。ただ、様々な商品・サービスを見比べた上で、購入の可否を判断する慎重な姿勢は概ねシニア層に共通する要素といえる。
- 2.事例紹介 -シニア市場に参入する企業の事業戦略-
調査先企業の業種・業態は多様であり、規模や商品・サービスの種別も異なる。ここでは、①製造業等8社、②卸売・小売業8社、③生活関連サービス業5社、④知識関連サービス業4社、⑤娯楽関連サービス業5社の計30社の事例を紹介している(中小企業25社、大企業5社)。
- 3.シニア市場への参入の在り方
まず、シニア市場の特性として「多様な価値観」、「信頼性を重視した消費行動」の2点を指摘し、これを前提にターゲットを絞り込むことが重要であるとしている。
「売れる仕組み」を実現するためには、製品戦略では、適確にターゲットとなる顧客のニーズを把握した上で、ニーズに合致した高品質な商品・サービスを提供することが重要である。価格戦略においては、低価格戦略か高価格戦略のいずれかを選択している企業が多く、商品の特性や強み、競合他社の状況を勘案した上で立案することが重要である。また、流通戦略では、有店舗販売の場合は、アクセシビリティの確保と商品・サービスを試すことができることが重要である。そして、コミュニケーション戦略では、信頼性を高める効果はクチコミが最も高く、インターネットの有効性は今後高まると、それぞれ指摘している。
最後に、シニア市場では試行錯誤を行う事が前提となると指摘し、「市場の細分化・差別化によって市場機会をうまくとらえることができれば、大企業に比べて企業体力には劣るものの、融通が利くという利点を持つ中小企業にとって、シニア市場は十分魅力的なマーケットとなるであろう」と結論付けている。