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中小公庫レポート03-2

中小公庫レポート:「産学連携・公設試験研究機関等を活用した開発型中小企業の戦略」について

 中小公庫調査部では、産学官連携を活用して戦略的に事業転換や基盤強化・経営革新等を推進する開発型中小企業の取り組みについて考察した。

 産学官連携は、企業側の開発ニーズの高まりと学・官側の意識高揚を背景に、ここ数年活発化している。しかし、取り組みの活発化に伴って、大学や公設試験研究機関等における受入体制の強化や産学官連携に係るノウハウの蓄積が望まれる状況にある。
 先進的な大学等においては、①地域産業の振興・活性化に向けた役割を理解し、積極的に企業との接点を得ようと努力したり、②企業側と研究者とのマッチングを円滑に行うための体制強化・スタッフ増強を図ったり、③高度な専門知識を有する研究者を増強するとともに、他機関との連携強化が進められている。
 こうした学・官側の連携体制強化を受けて、開発型中小企業においてはどのように産学官連携の活用がなされているのか。10社13事例について事業化プロセスの分析・考察を行ったところ、次のような「産学連携を成功に導くためのポイント」が抽出された。

  • 1. 企業側において新事業・新分野進出に強い意欲を持ち続ける
  • 2. 企業の経営戦略実現のシナリオの中に産学官連携が明確に位置付けられている
  • 3. 市場ニーズに適合し、かつ、自社のコア・コンピタンスや既存リソースの活用による展開が可能な新事業・新分野進出である
  • 4. 主導権は企業側がとり、連携先との役割分担を明確化し、互いのコミュニケーションを緊密に行いながら、企業側が産学官連携をグリップする
  • 5. 市場ニーズの把握、保有リソースの重点投入、外部資源の有効活用、的確なスケジューリング等を行い、「戦略的」に企画立案や事業設計を行う
  • 6. リソースや研究開発能力、研究実績等を吟味して最適な連携先をピンポイントで選定する
  • 7. 事業化後も連携を維持し、事業化後の改善・改良や次なる展開が円滑に行われるよう配慮する
  • 8. 「P→D→C→A」を社内に定着させ、的確・迅速かつ不断の改善を行う