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中小公庫レポート02-6
中小公庫レポート「中小金属加工業を取り巻く環境変化と今後の方向性」について
中小公庫調査部では、中小金属加工業を取り巻く環境変化と今後の展望について標記レポートをとりまとめた。概要は以下の通りである。
なお、本調査は(株)UFJ総合研究所への委託により実施した。
- 1. 我が国の金属加工業が直面している環境変化と課題
中小零細企業を中心とする我が国の金属加工業は、1990年から2000年にいたる10年間で事業所数が全ての業種で減少しており、取引先の海外展開、安価な中国製品との競合といった環境変化を背景に厳しい経営を迫られている。最大のユーザーである自動車業界も中国での生産体制を本格的にスタートさせており、現地調達率の引き上げなど、今後、国内業者に与えるインパクトは大きい。また、量産・汎用品が中国へシフトした結果、中小零細企業が得意としてきた多品種小ロット領域に、他の領域から業者が集中し受注競争はより激しくなってきており、激変する受注環境に対応する生産システムの構築、複合加工・連続加工など高度化する加工技術への対応が求められている。
- 2. 金属加工業のものづくり経営力-事例研究を通して-
中小企業13社の事例を紹介。各企業は直面する課題にどのように対応しているのか。事例では、独自技術の開発、一貫生産システムの構築による複合加工などへの対応、大学や研究機関との交流、インターネット等を通じた市場ニーズの汲み上げ、他企業とのネットワークなど、競争力強化のための取組みを紹介している。事例分析から浮び上がるのは、「技術」、「生産システム」、「マーケティング」、「ネットワーク」の4要素である。本レポートでは、これらを総合して「ものづくり経営力」と捉えている。
- 3. グローバル競争時代の金属加工業の課題と展望
① 多品種変量小ロット、短納期への対応 小ロットであっても安定発注は中国へ流れていく。ロットや発注が安定しない仕事に柔軟に対応できる組織・生産体制を構築していくにはIT(情報化)投資が必須である。
② 一括発注タイプへの対応 発注企業は下請け企業に対し製品を部分品や完成品として納められる能力を求めている。今後は単一加工では生き残りが難しくなる可能性があり、他社とのネットワークなども活用しつつ、自社の技術の幅を広げていくことが求められる。
③ 難解なものづくりへの対応 高い品質管理・検査能力の他にも「このようなモノが加工できないか」という顧客の要望に対するソリューションが求められている。開発案件に対応していく上では、日頃から大学などとの連携や交流を持つことも重要である。
④ 省エネ、環境配慮への対応 環境負荷低減への対策、技術代替が進むのは必至であろう。しかし、そこにビジネスチャンスを見出すこともできる。