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中小公庫レポート01-5
中小公庫レポート「自動車・家電産業における電子調達が中小部品メーカーへ与える影響」について
中小公庫調査部では、電子調達(BtoB)の普及が下請け取引構造に与える影響について、比較的普及が進んでいる自動車・家電産業をとりあげ、中小メーカーへのアンケートを行なうとともに標記レポートをとりまとめた。
なお、本調査は、㈱富士総合研究所への委託により実施した。レポートの概要は以下のとおりである。
- 1. 電子調達の進展
製造業がリードタイム短縮と部品調達コスト削減を図る上で、ジャスト・イン・タイム(JIT)とサプライチェーン・マネジメント(SCM)の必要性が高まっている。これを背景に、今後は、わが国でも電子調達の導入が今まで以上に普及すると考えられるが、取引形態については、加入者を限定しないオープンネットワークと加入者を限定するクローズドネットワークにより方向性は異なる。
- 2. 自動車産業における電子調達
自動車メーカーとユニット部品メーカーの間では、クローズドネットワークが緊密かつ高度な生産体制(SCMやCADデータ交換)の構築に活用されているのに対し、オープンネットワークの積極的な活用はあまりみられない。むしろ、オープンネットワークは、中小部品メーカーにおいてユニット部品メーカーや他業界、他の中小部品メーカー向けの営業開拓ツール(少量生産品や試作品などの取引の場)として活用されつつあり、特殊性や高度な技術力を持った中小部品メーカーのビジネスチャンスが広がっている。
- 3. 家電産業における電子調達
生産の海外移転による国内部品需要の減少から、国内家電産業では、より一層のコストダウンとリードタイム短縮が要請されており、家電メーカーと一部の部品メーカーとの関係はクローズドネットワークを通じてより強くなる方向にある。一方で、安価な汎用電子部品などは今後オープンネットワークによる調達が広まると考えられ、部品メーカー間のスポット、小ロット部品などの受発注においてはオープンネットワークが業界や地域を越えて利用される動きもある。
- 4. 電子調達が取引構造に与える影響と中小企業の対応
クローズドネットワークでは、JIT、ユニット化への対応、CAD/CAMに対応した生産体制の構築などが望まれるが、単独で難しい場合は数社で提携し実現することも考えられる。一方で、他社にない独自技術を的確にアピールしオープンネットワークを有効に活用することで、中小ならではの小回りを効かせた強みを発揮してビジネスチャンスの獲得に繋げることも重要である。