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我が国製造業の強みは、高度なものづくり基盤技術を持つ中小企業と最終製品を提供する大企業等との密接な連携にあります。
製造業の国際競争力の強化及び新たな事業の創出を図るために、ものづくり基盤技術の高度化への研究開発等を支援する「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」(以下、「本法」という)が6月13日に施行されました。
本法では、経済産業大臣が特定の基盤技術を指定するとともに中小企業が目指すべき技術開発の方向性を取りまとめた将来ビジョン(中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針)を策定し、これに基づいて中小企業が特定研究開発等計画を作成し、経済産業大臣が指針に照らして特定研究開発等計画を認定することとなっています。認定中小企業には各種支援措置が用意されています。
本号では、本法の概要と支援措置についてご紹介します。
経済産業大臣の諮問機関である産業構造審議会においてとりまとめられた「新産業創造戦略(平成16年5月)」及び「新産業創造戦略2005(平成17年6月)」において、我が国産業の強みが分析されています。
その重要な要因の一つとして、川下産業(最終製品を製造・販売する産業)が技術開発を始めとする様々な企業努力を行っていることと並んで、川上産業(川下産業に対して加工サービスや部品の供給等を行う産業の総称)を担う、鋳造、鍛造、プレス加工、めっき、切削等のものづくりの基盤となる優れた技術を持った中小企業が数多く存在していることが指摘されています。また、燃料電池等の先端新産業分野を始めとして、現在及び将来において我が国経済を牽引していく重要産業分野が、今後とも競争力を発揮するためには、ものづくり基盤技術を担う中小企業の競争力の維持・強化が重要であるとされています。

(出所)中小企業庁ホームページ
このように、ものづくり基盤技術を担う中小企業は我が国産業の強みの源泉となっている一方で、事業環境の変化等により次の課題に直面しています。
【事業環境の変化(固定的な系列取引の変化)に伴う課題】
【構造的課題】
以上の課題に対処し、我が国製造業の強みを徹底強化するため、ものづくり基盤技術高度化への総合対策として本法が制定され、重要なものづくり基盤技術について将来ビジョンを提示し、支援措置を集中させることとなりました。

主として中小企業が担い、その高度化が我が国製造業の国際競争力強化・新たな事業の創出に資する以下の17技術が、「特定ものづくり基盤技術」として指定されました。

特定ものづくり基盤技術に関わる産業の、いわば高度化戦略・将来ビジョンとして位置づけられる「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」が策定されています。
当該指針では、当該技術が多様な分野にわたる我が国製造業を支えている現状とその重要性が明示されるとともに、個別の技術分野ごとに、市場に近い需要家企業群のニーズに対応した技術開発の方向性、技術が適用できる様々な事業分野、人材育成・知的財産の活用・望ましい取引慣行等に関する事項が記載されています。
【指針に規定する事項】
当該指針は、中小企業庁のホームページでご覧いただけます。
(http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/060621mono_kokuzi.htm)
中小企業者が本法の支援を受けようとする際には、単独または共同で特定ものづくり基盤技術に関する研究開発及びその成果の利用に関する計画(「特定研究開発等計画」)を作成し、経済産業大臣に提出することとなります。
経済産業大臣は指針に照らして当該計画を認定します。なお、当該認定は各経済産業局長に委任されていることから、認定申請は各経済産業局に対して行うことになります。
【計画の記載事項】
当該計画の申請書の様式は、中小企業庁のホームページでご覧いただけます。
(http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/060608kisoku_seitei.htm)


中小企業金融公庫は、平成18年6月13日付けで、「ものづくり高度化支援融資」(制度名:企業活力強化資金<ものづくり関連>)を創設するとともに、信用保険に係る「特定研究開発等関連特例」措置を講じました。

信用保険に係る「特定研究開発等関連特例」においては、信用保険限度額の別枠化等を行うとともに、保険料率等で優遇措置を講じ、信用保証協会の保証を利用する民間金融機関からの資金調達を促進しています。
(経営情報部 田原 淳雄)